2024/07/17(水) 17:00 0 10
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今週は尾方真生がビッグレース初優勝を飾った好プレーをお届けします。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
7月15日、松戸競輪で「ガールズケイリンフェスティバル2024」の最終日11R決勝は尾方真生(25歳・福岡=118期)がビッグレース初優勝を飾った。118期の先頭を切って、ガールズグランプリにも早くに出場。ビッグVはすぐにでも…と思われていた。
大きなところでは逃げてつぶれてしまうか、仕掛けを欠いてしまい、と苦しい時間が続いた。「なんでやろう…」。実力と結果が伴わず、誰もが首をかしげる状況だった。
しかしやっと、たどり着いた。
レベルアップが続くガールズケイリン界にあって、決勝のメンバーも無論、豪華だった。今回は尾方が、冷静に他の6人の動きを把握して、強引にではなく、丁寧につかみ取った。松戸の小回りバンクも味方にしていた好プレーだった。
初手で當銘直美(28歳・愛知=114期)の前に入って、先頭でレースを作りにいく。後方の選手が機を伺う中、じわじわとペースを上げる。今回の好プレーポイントはバック、3角で踏み直したところ。
尾方の生まれた人吉には球磨川という急流が流れていて、流されるとひとたまりもない。流れに逆らわず、それでいて自分が流れ着くべきコースを確保する。“人吉のアフロディーテ”と呼ばれる尾方ならではの走りだった。
★は3つ。普通にこれができる。それが、尾方真生だ。ここを起点にして、よりファンの胸を熱くさせる好プレーに期待しよう。
しかし、でも、「マオ!よかったね!おめでとう!」。
すごいで賞=★★★☆☆(星3つ)