2024/07/03(水) 17:30 0 18
記者のコラムでも書いたが、あれぐらいやらないと、ワッキー相手の2段駆けは決まらない。それが取手記念の吉田拓矢の優勝だ。そこで、久留米記念の決勝で2段駆けだった嘉永泰斗に話を聞いてみた。
「伊藤颯馬君が2周全開だったから脚が溜まらなかった。あんな感じで、道中でいっぱいになったのは選手になって初めて。まず新山響平さんが前受けだし、突っ張られる可能性があるから押さえるのに脚を使った。あれが車番が逆で、僕らが前受けなら、あそこまでのロスはなく主導権を取れた。あとは、ホームで森田優弥君が見えたから、慌てて踏んだのもある」
これは不思議な負け方だと思っていたが、段々と腑に落ちてきた。取手記念で言えば番手だった坂井洋の位置だし、坂井洋も、かなり沈んでいる。
「ああ言う時の2段駆けは、逆に3番手の方が有利ですね。ただ、基本的な脚力は足りないと思っている。そこが今の課題のひとつ」
九州の2段駆けが決まるのはFIか九州の記念までが記者の今の持論。九州若手のFI優勝の持ち回りは、感心するほど上手い。ただ、他地区の記念や、特別競輪では北井佑季や深谷知広、犬伏湧也、脇本雄太など大物相手に2段駆けを決めるのは至難の業だ。九州の若手は肝が据わっている選手が多いが、まずは脚力の向上がカギになる。 (町田洋一)