今期失格を2回している稲吉悠大の今期の点数は、開催参加時点で102・53。そこからマイナス6点すると評価点は96・53となる。S級点を確保するには最低でも97点台が必要で、ここから挽回するのは現実的には厳しい状況だ。

「今回完全優勝してもたぶん届かないんです(苦笑)。でも中0日の小倉の流用を受けて、そこでも完全優勝に近い成績を残せればまだ可能性はあるので(笑)」と決してあきらめていない。

　初日は林昌幸の先行に乗ると、けん制しても別線が止まらないと見るや番手まくりで応戦し白星スタート。「心の余裕がない…」と内容を反省しつつ「でも脚は悪くないので」と汗をぬぐった。

　すると稲吉の横を、ちょうど同県の坂本亮馬が通り過ぎ「そもそも完全優勝なんかしたことないのに、それを2場所連続、しかも中0の流用を受けてって…。そんな奇跡ないでしょ」と笑いながらチクリ。

　ともあれ、S級点に届くかどうかは別として、今シリーズの残り2日間と、万が一流用が入るようならその小倉の3日間も注目したい存在だ。(netkeirin特派員)