2024/05/30(木) 17:45 0 20
関東地区の記念ということで平原康多が主力を務める。SS陥落の今年は苦しい戦いが続いていたが、それでも、ちょっとずつ「らしさ」が戻っていた。それでも、大宮記念、西武園記念と、地元で結果も出せず“平原時代の終焉”の声があったのも確か。それが、日本選手権(GI)と言う大舞台で、ダービー王の称号を手にするのが“輪界のプリンス”と呼ばれる所以。
S班の眞杉匠と坂井洋が追加で斡旋されたのもプラス材料。他にも、同じ埼玉の森田優弥、地元の群馬からも佐々木悠葵、小林泰正といった元気な若手が揃っているし、みんな勝ち上がってラインを組めば一大勢力となる。
地元からは木暮安由、小林大介、恩田淳平の名前があり、いつも以上の勝負根性で突っ込んでくる。
静岡に移籍してからたくましくなった深谷知広も優勝候補の1人。この選手最大の魅力は爆発的なパワーとスピードだが、最近は組み立ての面でも変化が見られ、簡単に下げない、諦めの悪い男に変身した。もう10年以上前の話になるが、当地はGI初制覇(しかもデビューから最速の記録)の思い出の地でもある。
話題性という点では良くも悪くも新田祐大が一番。誘導員早期追い抜きのペナルティから3か月以上振りの実戦復帰となる。斡旋が止まっていた間は地元のいわき平で日本選手権競輪が開催されたし、そこに出られなかった悔しさをぶつける。新田とは名コンビの佐藤慎太郎も「頼れる相棒」の復帰を待ち望んでいたはずだし、気心知れた2人の連係にも注目したい。
地区的な厚みはないが、「個の力」でも十分勝負になるのが松井宏佑、浅井康太、三谷竜生、町田太我。この4人も間違いなく優勝争いに加わってくるだろう。格的には見劣るが九州の松本秀之介や、島川将貴、菅田壱道もラインに貢献する走りを演じる。
最終日にA級のレインボーカップファイナルが行われる。3着までに入ると、無条件でS級に特進できる。来期もS級入りを確定していないのは片折亮太、高橋昇平、安藤直希、末廣快理。現時点で並びは流動的だが、埼玉は3人で連係だろう。安彦統賀が一段ロケットで片折亮太、高橋昇平で2段構え。近畿はお互い動ける安藤直希と末廣快理で連係だが、勝負駆けの末廣快理が番手回りか。城戸俊潔に西ラインで渡邉豪大が付けるかは流動的。浮いている加賀山淳と照井拓成の連係も微妙だ。