2024/05/11(土) 21:30 0 6
本線に推された中近トリオが上位独占決めた9R。
「前受けから引いて、順番が来たら行く」と振り返った志田龍星の打鐘3角カマシに乗った岡崎智哉が難なく差し切った。勝者の口からは"強いから勝てるわけではない"、"勝ったけど一番強いわけではない"といった競輪独特であるライン戦の重要さを表すコメントが飛び出した。
「志田君が強かったし凄かった。自分だったらまだ行けないなぁってところから、すかさずカンカンカン! って感じで仕掛けていった。踏み込んだ感じで"3人で決まったなぁ"って思いました。自分は出切るまでは前を見る余裕しかなかった。後ろを確認できたのは出切って少ししてからですね。吸い込ませるとかじゃなくて平面ダッシュで仕掛けていく感じ。彼の脚力が羨ましい。あの脚があれば好きなレースができるでしょうね。自分にあの脚があればもっと競輪が楽しいだろうなぁ。絶対的な余裕を感じますもんね。付いていて気持ち良かったですよ。後ろの選手に何もさせなくてラインで決めちゃう。カッコいいですよ。自分はただただ力不足を痛感しましたね。僕も以前はあぁいうレースができたりしてましたけどねぇ。今は厳しいだろうなぁ」
こうやって聞いていると、とても勝った選手とは思えないが、このレースを制したのは岡崎。昨年末、4節で3度の落車を喫して苦しい時期もあったが、2節前の福井FIではVを飾っている。別線に手も足も出させなかったのは紛れもなく志田の強さだったわけだが、その志田を差したのは展開が向いた岡崎。
もっとも脚力ある選手が勝利にもっとも近いのは間違いではないが、だからといって勝てるわけでもないのがライン戦で、それぞれの役割がある競輪ならではなのだろう。(netkeirin特派員)