2024/05/06(月) 23:30 0 12
同県、同期、同学年のアドバイスで上田尭弥が強さを取り戻した。前節の富山FIで決勝進出を果たし、今節も初日8Rを逃げ切った。
「出切るまでは楽だったけど、なんかキツかった。競走が詰まっていて疲労感から体の重さを感じた。でも富山の初日もこんな感じで逃げ切れて、日に日に良くなっていった。今回もそんな感じになると思う」
これで5場所前の3月小倉FIから6節連続の予選突破。昨年は苦しい時期もあったが、徐々にかつての強さを取り戻している。
「3月の松山記念で嘉永泰斗と同部屋だったんです。嘉永からウエートトレーニングのことを聞いて、同じ開催で荒井崇博さんからは街道練習の大事さを教えてもらった。それを実践し始めて結果も良くなった感じがありますね。反応が良くなってフォームも固まってきた」
九州地区を先頭で引っ張る大先輩と同期からのアドバイスが効果大だったようだ。
「嘉永は同期同県で同学年。以前はライバルのような関係だったので、仲はいいんだけど、なかなかそういう話ができなかった。今は立場が全く違うので。自分から聞いてみた。強くなるためには何が大事なのか。自分もこのまま終わりたくないので。ありがたいですよね」
今は嘉永が圧倒的に上のランクにいるが、S級に上がったのは上田が19年3月で、嘉永は20年の9月。上田は19年のヤンググランプリに出場し、GIIもGIも嘉永よりも先に出場し。出世レースでは上回っていた。プライドを捨ててでも強くなりたい一心の上田に、嘉永は「早く戻ってこい」と言葉をかけたそうだ。
「自分も“待ってろ”と返しました。だから頑張らないといけないんです」
何年経っても、何歳になっても、同期の間柄は不変。上田は昨年のダービーを最後にビッグレースに出場できていない。ちょうど1年が経った。嘉永が待つ大舞台へ返り咲くために、かつてのライバルからの助言を胸に、一走入魂の走りを続ける。(netkeirin特派員)