渡邉雅也-仁藤秀の同期同県ラインが魅せた。勝負処の鐘過ぎ2センターで渡辺が前団を叩き切ると仁藤がぴたりと続いて二車で駆ける。最終4コーナーで番手絶好となった仁藤が渡辺の頑張りに応えるべくタテに踏むと執念で3着に入り、GIIIファイナルの切符を掴んだ。

　レース後渡邉は「秀が上がってくれて良かった。本当は頭じゃないとダメだけど(笑)」と愛のイジリはあったモノの表情は明るい。「自分も特秀に残れたので」と手応えを掴んだレースだったようだ。

　仁藤は「全部雅也のおかげ。流れの中であの仕掛けになったけど。本当に頑張ってくれた。僕は付いていただけなので」と終始、渡邉を讃えていた。

　もちろんGIII初優出という意味でも嬉しいのだが、一度失格をしている仁藤にとってこの優出は点数的にもかなり大きい。

「脚が特別良いという訳ではないけど、今節は流れがいいのと雅也のおかげ。せっかく決勝に上がれたし、雅也の分まで頑張りを無駄にしないように」

　注目の位置取りは南関の先輩、菅原大也を目標に置く一戦。直線の長い当地で渾身の突っ込みを披露する。(アオケイ・石濱記者)