2021/07/01(木) 11:05 0 0
7Rの番組には中部勢は岐阜の山田諒と神田龍、萩原操の三重の2人。当然3人でまとまるものだと思われたが、山田と神田-萩原で別線となった。
その経緯について神田龍は「もちろん山田君と連係はしたいですよ。でも操さんは僕の師匠。操さんは『若いおまえら次第』って言ってくれているけど、山田-僕-操さんで並ぶっていうのは…。僕にとって操さんと一緒に走るのはあと何回あるか分からないし、もしかしたらこれが最後かも知れない。そんな事を考えたら、山田君に任せずに自分で動いて操さんと悔いのない競走をしたいっていう気持ちの方が大きくなって」と、師匠に自分の成長した後ろ姿を見てもらいたいという一心からの別線を選択だ。
その萩原は「なかなか昔みたいに走れなくなっているから、目の前の一戦一戦を大事に走っているよ。もう同期は多田司と高橋京治しかおらんからな」と51期57才はしみじみ。
更に神田が山田と別線になり、自分で動く事を伝えると「それは本人達が決めたことだから俺から何か言う事ないよ」と語りながら、「俺が若い子たちに教えるのは強くなる事はもちろんだけど、1日でも長く選手でいられるようにしろって事だね。実際にそういう風に指導もしているよ」と現役最年長のS級選手の語りには一層の重みが感じられる。
今までのレースで印象深いものは「まだ準決がABCあった時の松阪記念の準決Cで捲って勝った時。あとは優勝戦で何もできなかった悔しさのあるオールスター(1998年一宮)かな。やっぱり勝った時よりも負けた時の悔しさの方が印象に残っているね。その悔しさをバネにずっとやってきている訳だし」と振り返ってくれたが、「まあ、本当に印象に残っていくのはむしろこれからの競走だね。もうそんなに長い事はやってられないし、一走一走が大事な思い出になっていくよ」。
それだけに初日7Rの一次予選での弟子の神田との連係は、萩原の選手人生の中でも大事なワンシーンとなっていくのだろう。(アオケイ・渡辺記者)