取手競輪場の専属解説者の北村和久さん。元・競輪選手で分かりやすい解説は人気がある所以。今回は午前中がYouTube、後半がCS解説の二刀流だ。北村和久さんは「選手は20年やったけど、こうして解説も18年やらさせてもらっている。選手としては大成しなかったので、解説者としては一流の方と肩を並べられる様に努力した。選手を見る目を極める為にも、リプレイは何度も見直し、それで網膜剥離にもなりました(苦笑)」。

　本場開催がない時は、場内のガイダンスコーナーで、ファンの車券相談にも乗っている。「今の競輪界はネットの売り上げが好調だけど、場内のファンは減っている。そうした目の肥えたファンと、毎日、コミュニケーションを取っているので楽しいですよ。あとは、サテライト水戸でも定期的に、予想会をやっています」。

「ここに注目！」のキャッチコピーが有名であるが「本線は3連単で予想して、穴の展開の時に、この言葉を使っている。CS放送でも、選手に忖度しないし、これが僕の昭和のやり方(笑)。この後、6月に記念もあるけど、吉田拓矢には頑張ってほしい。茨城県人の気質として、社交的でなく、多くを語らないけど、やることをきっちりやるタイプだからね」

　こうした玄人ファンにも信頼されている解説者が、競輪界を裏で支えている。(町田洋一)