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【中野カップレース】"ニュートラルに入らない"鈴木謙太郎の悩みに岩本俊介も共感

2021/06/27(日) 21:30 0 1

久留米競輪場で26日から開催中の「中野カップレース(GIII)」に出場中の鈴木謙太郎に話を聞いた。

「ニュートラルに入らない」と悩む鈴木謙太郎

 GIの決勝に2回も乗っている鈴木謙太郎。近年はビッグレースでの活躍がないどころか、FI戦でも苦戦が続く。今節も9、6着。直近4カ月の点数は100点を割り込んでしまっている。

「とにかくニュートラルに入らない。それに、ダッシュして5歩目くらいのスピードが落ちている感じなんです…」

 この会話を聞いていた鈴木と同学年の岩本俊介が「それ、すげー分かる! 俺も最近はニュートラルに入らない」と反応した。

お互いに悩みを共有する場面も見られた鈴木謙太郎(左)と岩本俊介(右)

 取材をしていて、よく聞く"ニュートラルに入れる"というフレーズ。鈴木に分かりやすく説明してもらった。

「MAXスピードのちょっと手前くらいの状態かな。ニュートラルに入れると、体が浮く感じで上体が安定するんです。いわゆる"回している"状態。ニュートラルに入らないと、ずっと引っかかっているような感じで、踏み続けなければならない。それで余力がなくなっちゃうんです。松浦悠士はフォームが安定しているでしょ。それに、レース後もケロッとしているじゃないですか。あれは、しっかりとニュートラルに入っているから、脚にきていない。ちなみに今年は1回もニュートラルに入らない。去年の11月に西武園FIで完全優勝したときは3日間入った。それから入っていないんじゃないかな。年齢を重ねるごとに、入る確率が低くなっている気がしますね」。

 そこから鈴木と岩本の"ニュートラル談義"が続いた。岩本も「成績が良くても、自分の中で"スランプの入り口だな"っていうのが分かる。実は最近はずっといい感じがない。良かったと思っても悪かったり、その逆もあったり」と説明してくれた。

ニュートラルについて話し合う二人

 鈴木はさらに語る。「練習とレースのギャップだったり、昔の自分にすがってしまったり。これまで無意識に、感覚でやってきたので、難しいですね。ずっと悩んでいます。周りからは変わっていないと言ってもらったりもするけど、自分の中では全然。自分ではないみたい。東日本大震災のあとくらいから、ずっと何かしらで悩んでいます。自転車は難しい。正解がないし、謎が多いですね。悩めるのは幸せなんですけどね…」。

 岩本とレースを見ながら「号砲が鳴ってから、自分の状態がどうなのか分かったりするもんね!」と共感し合っていた。

どこか悩ましげな背中にも見える鈴木謙太郎(左)と岩本俊介(右)

 最後に鈴木から読者へ質問だそうだ。「見えない答えを探しています。どうしたらいいでしょうか?」(netkeirin特派員)

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