アプリ限定 2023/12/20(水) 18:00 0 19
11月26日、朝日新聞社杯競輪祭終了後に「KEIRINグランプリ2023」の出場選手および2024年シーズン「S級S班」となる9名が発表された。新時代を創る9名のヒーローたちの2023年はどんな1年だったのだろうか? グランプリまでの道のりを振り返りながら、選手の印象に残っている「今年の1本」について話を聞いた。18日から26日まで全グランプリ戦士が毎日登場! 今回は清水裕友編をお届けする。
2023年は4年在籍したS班から陥落。5年ぶりにS級1班として過ごしたが、すぐさまS班に返り咲いた。
5月の平塚ダービーでは“惜しすぎる”準優勝。3年ぶりのタイトルにはわずかに届かなかったが、大きく賞金を上乗せした。オールスター競輪では初の決勝進出を果たし、苦手としていた夏場もタフに戦い抜いた。
そして11月に前人未踏の大記録を達成する。玉野競輪場で代替開催された地元記念「周防国府杯争奪戦(GIII)」で完全優勝、同一記念6連覇の記録を打ち立てた。
今年は2年ぶりに松浦悠士との中国ゴールデンコンビでのグランプリ参戦。熱い気持ちを前面に出したレースで魅せてくれるに違いない。
そんな清水裕友に「今年の1本」を尋ねると、8月の西武園GI「オールスター競輪決勝(開催最終日・11R)」との回答。レース映像と本人解説は以下のとおり。
「GIの決勝で自分の力を全部出せたっていう意味でも、今年のベストレースはオールスターの決勝ですかね。4車並んだ関東勢が二段駆けになるだろうというのは頭にあったし、前受けしてくるのか、中団か、後ろから攻めるのか、マークしてくださった山田庸平さんとあらゆる形を想定していました。
(関東が)前を取った場合はその後ろあたりを狙ってました。犬伏君と並走になったけど、別線勝負を決めた以上はあそこは割り切って勝負でしたね。前にいる古性さんは気になりましたね。仕掛けどころは良かったと思うんですけどね。打鐘の2センターくらいでペースが一回落ち着いたけど、そこはちょっと距離が長いかなと思って見ました。でも打鐘4コーナーは明らかに緩んだので。
体が勝手に動いてくれた感じですね。いい時の感覚でした。考えるよりも先に動いてるっていう。眞杉君が出てしまう前に(前まで)出たかったし、眞杉君が気付く前にと思っていたけど、出ていかれてしまって、ちょうど平原さんのところとスピードが合う感じになって下りる形になった。当たった時に下りになったのでこっちが少し有利な形に持ち込めた。そこからはもう脚とかうんぬんじゃなくて気持ちだけですね。もう少し早く平原さんをさばきたかったのに4コーナーくらいまでずっと続いてましたからね。着よりも動けたっていう手応えはありました。
GIの決勝で自力で戦ったのは去年のダービー以来だったし、そこで自分の力を出し切れた。準決勝までは全て目標がいて、中四国の層の厚さを感じるとともに、決勝は自分で動けた。自分の中ではいいシリーズ、いい決勝戦だったと思います」
取材:netkeirin特派員
構成:netkekrin編集部