レースは打鐘で前を斬った増田夕華をホームで叩いた奥井の主導権。最終バックで5番手から捲り上げた尾方真生が前団を飲み込んで首位。奥井は5着に沈んだ。

「キツイです、もう1日走れるか分からないです」と泣きべそをかいた奥井。「やれることをやろうと。やれたけど、力不足。パールカップ(岸和田)、オールガールズクラシック(松戸)、そして競輪祭と3つのGIを走って、今のガールズのレベルの高さを痛感。ここはスピードバンクだし、尚更。捲りのスピードに併せられる脚がないですね」と肩を落とす。

「松戸を走って限界を感じた。私の中で『今年で終わりかな』と思って…」と10秒間の沈黙が続き、思わず記者が言葉に詰まる。すると「“ビッグ”は終わりかな、と。…でも『このままじゃ終われない』って走り終わって、そう思ったんです。そういう気持ちがまだあるし、諦めたらそこで終わりなので。出直してきます！」と言葉に力を込めた。

　これまでも自力を貫いてきた奥井。スタイルについても言及し「なかなか自力で戦っていくのは難しいけど、戦法を変えてまでというのは自分の中で違うのかなって」と話す。

　年末の地元・立川グランプリ出場は叶わなかったが、闘志に再び火をつけた奥井の逆襲に期待したい。(アオケイ・八角記者)