デビュー6年目の25歳、野本怜菜にとって今年は成長を感じる1年となっている。10月1日時点で、1着18回は自己最多、優勝4回はすでに昨年に並ぶ数字だ。

「苦手意識のあった街道練習に取り組むことで、地脚が強化され、レース後半まで脚が持つ距離が伸びました。タレ幅が少なくなったと思います」

　前場所のいわき平では完全優勝。カマしまくりを得意とする野本だが、初日、2日目には逃げの決まり手を付けた。「距離を踏むことを意識して臨んだんですが、徹底先行タイプが不在だったとはいえ、あんなに距離を踏むとは自分でも想定外(苦笑)。初日はペース先行、2日目はカマし先行と、同じで先行でも異なるレースで結果を出させたのは、自信になりました」

　オールガールズクラシックが開催されるのは小回りの松戸競輪。自在性が出てきた今、どんなレースを考えているのか。

「後方に置かれないように気をつけたい。これまで2回出場したビッグは追走で手一杯になってしまったので余裕を持って走りたいですね。取れた位置次第になりますが、好位置が取れたら死守。取れなかった思い切って行ったり、位置を取ることを考えています」

　今回の松戸では自分で動くレースをしたい話した野本。初日から石井寛子や太田りゆなど強豪相手で楽ではないが、善戦に期待したいところだ。