一次予選の桐山は中団を確保から南潤の捲りに合わせ先捲り。結果は南-稲垣裕之の捲りに飲み込まれ3着となってしまったが、悔しさの中にも本人はどこか楽しげな表情。

「やっぱり9車立ての方が走っていて楽しいし走り易い。7車立てのレースだと特に若手の機動型は出切れなかったら、それほど脚を使わずに簡単に諦めて3番手や5番手に落ち着いてしまうでしょ。まあ、7車立てだから楽に巻き返しが利きますからね。本当に展開の読みとか作戦なんてないようなもの」と近況の7車立ての競走を嘆いた。

　しかしながら、「でも9車立ては違う。やっぱりみんな7番手以降に置かれたくないから、自分の想定通りに別線がそれなりに道中で脚を使ってレースをしてくれる。レースが動くから俺みたいな自在タイプも生きてくる訳だしね。初日も一本棒態勢の単調なレースに見えたかも知れないけど、そうなるまでに見えない駆け引きがありましたから。小川丈太君だってその駆け引きの中で脚を使いながら先行しているから、俺だって捲りが繰り出せたんですよ。結果は南に捲られちゃって3着でしたけど(苦笑)。でも、色々考えながら走れるっていう楽しさを、改めて思いましたよ」と初日を解説してくれた。

　そんな桐山の二次予選は6Rに出走予定。渡辺豪大との前後が注目されたが、2人だけの話し合いの中で桐山が前回りとなった。桐山は「渡辺君がスパッと前で頑張りますと言ってくれれば任せたけど、ちょっと煮え切らなかったから俺が前でと」。二次予選も桐山の競輪頭脳が発揮されるか。（アオケイ・渡辺記者）