2023/08/20(日) 09:20 0 5
「あ〜しんどかった」。村上博幸が言葉とは裏腹に笑みを浮かべた。
2走目が寺崎浩平の番手、3走目が寺崎の3番手、そしてこの日も寺崎の番手。「今回はダッシュマンの後ろばかり(初日は谷口遼平の番手)。寺崎とは3回。自分はしっかり追走することに集中してました」
寺崎のロングスパートにきっちりと付けきった。最後は自力に転じた山田英明の捲り強襲に遭ったが、寺崎をかわして2着でゴール。
「いやー、ホンマにしんどかった。頑張りましたわ。今の自分の力で追走できたというのは100点満点。でも車輪の音が聞こえるくらい、久しぶりにツキバテした。離れることはあっても、ツキバテはなかなかないんだけど。結構BSも重かったし、もう何もできひんなって思いながら走ってましたね」
タイトルホルダーの村上も気付けば44歳。自力型のスピードに対応するのがどんどん難しくなるのは仕方ないだろう。「ちょうど今回、稲垣(裕之)さんと、昔は最終BSくらいから考えれば良かったのに、今は赤板からいろいろと考えなきゃいけないって話してたんです。今回は特にキツい。でも今日はよくやった方ですよ」
追い込み選手の大前提は"離れず付いていくこと"。その先に番手、3番手等の役割が待っている。以前とはレース形態が異なりスピード隆盛の時代。大前提をクリアするのも簡単ではない中でのベテラン陣の奮闘は、努力や経験の積み重ねの賜物なのだろう。(netkeirin特派員)