前を任せた伊藤旭が前々にたたみ掛けたものの、寺崎浩平のスピードに屈して厳しい展開に。と、なるとすかさず車を外へ持ち出し一撃放ち混戦を切り抜けた。

「前との車間と旭のペースが折り合っていない感じがあったので行くことにしました。小倉さんも後ろにいたし、踏んでどこまでって感じでした」

　小倉とのワンツーはならなかったが3着に続き、最終日は2人で特別優秀戦に乗ることができた。

　山田といえば、6月岸和田GI「高松宮記念杯競輪」の際に「九州の若手が出てきたし追い込みでやっていこうと思っているんです」と戦法チェンジを宣言した。今シリーズもここまで4走ともに目標に配置されていた。「自力でやるよりも余力はあるんですよ。だけどその分、焦りがある」と課題を口にした。

　確かに、二次予選では松本秀之介が行けずと見た嘉永泰斗が動く前に2角手前で内に切り込むなど判断ミスもあった。きめ細かな技が求められる追込技術を、実戦を重ねながら少しずつ身に着けて行く。(netkeirin特派員)