ーー7月14日京王閣10Rで666,400円の払い戻しとなりました。

　4車の番手で人気を背負っていた2番車の渡邉一成が狙われる可能性が高くて、人気を疑っていました。結局、6番車の村田瑞季が1番車の川口公太朗を連れてカマして、逃げる大川剛と口があいた渡邉一成の間に入り、その後ろで脚をためていた7番車の岡田泰地が冷静に差し場を探って突っ込み3連単952倍となったわけです。

　もちろん岡田の動きが良くて期待していたのもあるのですが、このレースは石塚孝幸が浮き駒でしたし、4車並んだといっても厳密には北日本と関東でしたし、渡邉一成は番手よりも先行して良さがでる選手でした。本当にこの人気本線が大丈夫かどうか。そこを疑ってから組み立てていくのが私のスタイルです」

しんちゃん払戻金額順(7/28時点)

ーー京王閣での高配当でしたが、西武園での回収率がここまで104％(※7/28時点)と、西武園でも高配当を獲っている印象があります。

　いや、たまたまなんだよな〜(笑)。西武園の予想の立て方としては「33バンクを狙うイメージ」かな。競輪場の1センターに立ってバンクを見るとよく分かると思うけど、立川ってカントがきつくて直線が長いんだけど、西武園は直線が短くてね、楕円になっているんですよ。マクりは決まりづらいですよね。速いマクりだといいけど、遅いマクりだと外に振られて止まっちゃうんですよね。あとは、ライン決着が多いバンクなので、自分は“第2、第3ライン”重視で狙うようにしています。

ーー現時点で穴をあけそうな選手が誰なのかこっそり教えてください。

　松井宏佑ですね。松井は相手が強くて自分の印が軽い時によく穴をあけるんですよ。同じ113期の眞杉匠や嘉永泰斗が注目されるのに対して、松井宏佑って今はそこまで注目されてないじゃないですか？ 格下と思われる相手にコロッと負けちゃうときもあるからなんだと思います。でもですね、最近の脚は本当に凄いですよ。ここのところ充実度がすごいし近いうちにビッグを取るんじゃないかって思っています。え？ ずっと追っかけるか？ いや本命になったら狙わないですよ(笑)。

　あとは小兵だけど中部の坂口晃輔。95期。こないだも良いマクりだったよ。オールスターには出ないけど白戸淳太郎も動きがいいよ。今俺の中でふつふつと来ている(笑)。

ーーどうやって穴予想を組み立てているのですか？

　競輪って「記憶のギャンブル」って呼ばれているじゃないですか？ 記憶が大事で、私の場合は選手の動きをくまなくチェックしてインプットしています。着順だけ見ていてもだめなんです。9着といっても、内容のある9着とそうでない9着とあるので、レースを見て、その見極めをすること。「あーこの選手のこないだのマクり、はじかれちゃったけど凄かったな」とか「こういうパターンになるといつもこの選手が来るな」とか。穴狙いの場合は、ただ「展開」で予想するんじゃなくて、選手個々の結果を「正しく評価」して「記憶」させることを大切にしています。

ーーどうしたら穴車券を獲れますか？

　本命党には叱られちゃうかもしれないけど、まず本命・本線を疑うことですね。「記憶のギャンブル」なので、レースを見て、記憶のデータを蓄積していくこと。そして一番大切なのは継続して予想をすることですね。今年も2回温泉旅行に行ったんだけど、旅館でも予想しちゃうんだよなー(笑)。