初日特選は後ろに地元の重鎮・武田豊樹が付き、責任重大な一戦だった。鐘過ぎに巻き返しのタイミングが訪れて一気にカマして出た。「思った以上にスピードが出て、切れがありました。ここ半年ぶりにいいレースができたと思います」と成績は振るわずとも納得の表情。

　一時は成績を落とした時期があって、浮上のきっかけを掴めずあえいでいた時間もあったが、ここに来て一筋の光が見えた感じだ。

「あまり練習に実が入らない時もあって、全然成績が上がらなかったのですが、先日のダービー(日本選手権競輪)で落車したのをキッカケに、気持ちのリセットができた。1週間ほど動けなかったのですが、それから練習して上げてきた成果が出たのは本当に嬉しい」と終始笑顔。

　気分良く準決勝に臨めそうだ。自分の走りに自信を持ち始めた鈴木謙太郎の準決勝の走りに注目していきたい。(アオケイ・真島記者）