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【全日本選抜競輪】走りで後輩に思いを伝える吉田敏洋

2023/02/25(土) 13:45 0 5

高知競輪読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)」は25日、3日目を開催。2レースの一般戦に出場した吉田敏洋に話を聞いた。
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今節初めて自力勝負で戦った吉田敏洋

 初日に続いて柴崎淳と同じ番組だった吉田敏洋。初日は柴崎に任せていたが、今度は自分が前回り。今節初めて自力勝負で戦った2レースは、4番手から捲り気味に追い込んで柴崎と1着争いに。写真判定の結果、微差で柴崎が1着。吉田は2着だった。

 1着と2着が行う会見場に「微差でアツシに負けた〜」と言いながら登場。マスクの下は、おそらく苦笑いを浮かべていたはずだ。悔しさよりも、どこか晴れ晴れとした印象だった。

「最低限、中団を取れればと思ってた。最終HSからの山崎(芳仁)の仕掛けを一番警戒していたけど、なかったので。そこからは(3番手にいた)藤井(昭吾)君が先に行くだろうなと思ったので、そこだけ見極めて。本当ならもっとスパーンと行けるんだろうけど、クセのある難しいバンクで、4コーナーからずっと藤井君と併走している感じになっちゃった」

 それでも巧みな運行で柴崎と中部ワンツーに導いた。そこからは自身の状況と、並びの経緯などに話が移った。

「今年に入って2回落車したけど、右から転んで、今度は左から転んだ。ちょうど体のセンターが出た感じで、そんなにダメージがなかった。練習ではむしろ脚の状態がいいくらい。せっかくいい調子で入ってきたのに、2日間、前に任せた結果とはいえ結果が出ていなかった。だから昨日、アツシと話をして前を回らせてもらったんです。本当はもっと綺麗にスパンと捲って、橋本優己に見せつけたかったんだけど(苦笑)」

 2日目に前を任せた橋本にも話題が及んだ。
「僕の走りを今する必要はないけど、いずれするために、今どうしなきゃいけないかを考えてもらえれば。橋本君には昨日もその辺の話はした。あと1日、アイツに何かを感じてもらえれば。自分も後輩に甘えっぱなしじゃなくて、自分でもやれるように準備はしています」

 脈々と受け継がれてきた中部地区の自力魂。近年はなかなか本格自力型の台頭が乏しく、久々に現れた橋本への期待は高まってしまう。だからこそ、もどかしさも感じているだろう。43歳になってもライン競走を体現する吉田の背中は若手自力選手にとってはなによりの教材になるだろう。(netkeirin特派員)

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