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【今週の競輪好プレー】成田和也“ウルトラスイッチ”/前橋・10R特別優秀

2022/10/27(木) 11:00 0 6

東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回は寛仁親王牌で最終日に単騎で戦った成田和也の圧巻の好プレーです。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。

10月23日「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」最終日10R S級 特秀ーー

シブ過ぎる成田和也

 前橋競輪の「第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」は23日に最終日を行い、新田祐大(35歳・福島=90期)のグランドスラム達成という結末に終わった。決勝は大混戦のレースだったが、その2つ前の10R特別優秀の成田和也(43歳・福島=88期)の走りが好プレーだった。

 成田が単騎で挑んだ戦い。自力のある選手、自力を出すパターンの勝ち方ではない。単騎の追い込み選手の走りとして、シブ過ぎた。

 前橋の高速バンクで、ともすれば立ち遅れて勝負権を失ってもおかしくないもの。

 しかし、成田という男が見せたウルトラスイッチの秘技は、静かだったが衝撃的だった。

 初手は南関の2人を追っていた成田だが、打鐘2センターから先行する中近ラインの4番手にスイッチ。よどみない。自分のチャンスを生みつつ、南関ラインを消す。そして真後ろからまくってきた清水裕友(27歳・山口=105期)にそのままスイッチ。原田研太朗(31歳・徳島=98期)が遅れたこともあったが、これがウルトラスイッチ。

 みずからまくっていくほどの脚力がなければ成立しない。そのまま清水を追い、差し切っての1着。加えて「余裕はあった」と清水が南修二(41歳・大阪=88期)に振られたところでは内に行くことすら頭にあったという…。

 恐るべき動きに★4つ。メンバー構成、前橋バンク、単騎。複合的な要素を考え、2度の流れるようなスイッチは究極のプレーだった。

 なのに成田は「まだまだ、日々勉強です」と納得することはなかった…。

悔しがる清水裕友

すごいで賞=★★★★☆(星4つ)

▶︎前橋競輪10月23日10R S級 特秀の結果はこちら
▶︎前田節満載のコラム「前田睦生の感情移入」はこちら

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