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【火の国杯争奪戦】村上博幸が兄の引退について語る

2022/09/30(金) 19:00 0 32

久留米競輪の「火の国杯争奪戦(GIII)」は10月1日に初日を迎える。12Rの初日特選に出走する村上博幸が、あの話題について口を開いた。
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「突然の事すぎて、今でも気持ちの整理がついていない」と話す村上博幸

 前検日前日の29日、競輪界ではグランプリV2など輝かしい成績を残した村上義弘の引退報道が駆け巡った。今節出場する村上博幸は渦中の人と言っていいだろう。記者団の質問に静かに答えた。

「少し前、本当に数日前に聞きました。この数年、いつ辞めるか、いつそういう事があってもおかしくないという感じはあったけど…。急すぎて、突然の事すぎて、今でも気持ちの整理がついていない。正直、まだ信じられへん。ほんまにまだ受け入れられてへんです。身内だから厳しかったけど、兄がいたから今の自分があると思ってる。(自転車に)乗りだした頃から強くてあこがれの存在。それは今でも変わる事なく、自分にとっては偉大な存在ですね」。

 “思い出のレースは?” の質問にも丁寧に淡々と答えた。

「15年くらい一緒に連係して走れたのは凄い事だと思う。思い出のレースはたくさんありますね。初めて一緒に走った地元の共同通信社杯(07年)とか、ダービーのワンツー(10年・松戸)とか、あとは一緒に走ったグランプリ(10、14、18年)とか。でも僕が頑張らないと一緒に走れないと思ってやってきたなかで、自分の中では14年の名古屋ダービーが一番印象に残ってるかな。あの後ろ姿は忘れられないですね」

「僕が頑張らないと一緒に走れないと思ってやってきた」と語る村上博幸

 最後に兄・義弘からかけられたなかで印象に残っている言葉を聞いた。

「いろいろな言葉をかけてもらったけど、まず競輪学校に受かって泣いて喜んだ時に“その喜び、受かって嬉しい喜びを忘れるな。強くなったら忘れてしまいがちだけど、いつまでも忘れるな”というのと、あとは初めて連係した時(07年・向日町共同通信社杯・2日目優秀競走)、前を回らせてもらえなかったけど、兄から“追込選手としての道を極めろ”って言ってもらった。あの言葉に救われましたね」。

 兄からの教えを守り、偉大すぎる兄の背中を追い続けた。最後は「突っ走ってきてやり切りはったんだと思う。ほんまにお疲れ様でした」。

 弟から兄へ、最高の賛辞でねぎらった。(netkeirin特派員)

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