本当の選手間の人間関係は分からないが、宮倉勇は“人格者”として有名。宮倉勇も練習グループのリーダーであり、慕っている選手は多い。58歳にして、意気盛ん・血気盛んで、S級復帰とA級の優勝を目指している。

　宮倉勇は「自分の中では400勝は通過点。まだまだ、夢は一杯ある。選手になるキッカケは、高校生の時、テレビで滝澤正光さんの競輪祭優勝を見た事。鈴木誠さんはGIの決勝で引っ張った事もあるけど、結局、滝澤先生との連係は叶わなかった」。

　A級生活が長かったが、当時のルールで、重注1個でマイナス1点と言う時もあった。20代の時はガンガン逃げていたが、僕の中では捲りのスペシャリストでA級の最強戦士。当時は、A級でも優勝賞金が100万円あり、2000万円プレーヤーも続出していた。自分から競りに行くタイプではなかったが、今でも競られた時は激しく強引に競る。普段は温厚だが、このギャップも宮倉勇選手の魅力かもしれない。(町田洋一)