2022/08/30(火) 11:00 0 10
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回は豪華メンバーが激突した瑞峰立山賞争奪戦から好プレーの常連・松浦悠士の走りです。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
「瑞峰立山賞争奪戦」の最終日が8月23日に行われた。豪華メンバーの激突で、松浦悠士(31歳・広島=98期)はどう出るか…に注目が集まった。東ラインは4人。岐阜コンビも超速のスピード戦を展開してくる。単騎の荒井崇博(44歳・佐賀=82期)も百戦錬磨の実力者だ。
それにしても、この男、好プレーが多い…。
特に東ラインがメイチで主導権取りの様相。岐阜コンビも「竹内雄作(34歳・岐阜=99期)のために」と山口拳矢(26歳・岐阜=117期)が駆ける可能性もあるが、自分が勝つ競走の可能性も…。どちらかのラインに対し、位置を取りにいく組み立てを施すと、もう一方のラインが生きてくる。う〜ん。
まず初手の段階で後方になってしまった。「突っ張られたら終わる」。吉澤純平(37歳・茨城=101期)が踏み込むと、チャンスは薄れる。早めの段階から松浦は車間を切って、機をうかがう。吉澤の動きを捕捉し、叩けるところで叩く。
吉澤から見ると陰になるところで、グイっと踏み込む。出れば山口が飛んできた。すでにハイペース。だがそのペースなら竹内も番手からどこかで出ていく。「早めだったらいいな」。竹内の番手まくりなら、4角勝負でもいいかと思うが、バックからは踏み込んだ。
識者の見解によると、竹内の後ろから踏み込んだところは全開ではない模様だ。3角、2センター、4角と後続がもつれた状態を維持させつつ、ゴール線までスピードを持たせる。小倉竜二(45歳・徳島=77期)という用心棒を後ろに抱えているからこその芸当ともいえる。★は4つ。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)