2024/11/04 (月) 16:30 68
ガールズケイリン・児玉碧衣選手のコラム。前回のコラムで“心の充電中”であることを明かしていましたが、あれから約1か月ーー。果たして現在の心境は? また、5泊6日で行った黄檗山についても振り返ってもらいます。
ーー10月は別府G3から始動の予定でしたが欠場されました。
腰痛が出てしまって…。地元地区の4日制グレードレースでしたし参加したかったのですが、申し訳ございませんでした。しっかり休んで治したので、今はもう痛みとかもないし大丈夫です。
ーーそして16〜21日にかけて、黄檗山へ行ってきたのですね。
はい、5日6日で…(苦笑)。
ーー黄檗山についてはのちほどゆっくり話をうかがいたいと思います。黄檗山から帰ってから中3日で豊橋に参加されました。約1か月半ぶりの実戦でしたが、走ってみての感想を教えてください。
前回のコラムでも言ったんですが、黄檗山に行っている5泊6日は練習ができません。その前に一生懸命練習したとしても黄檗山の間に脚力の貯金がなくなって、結局練習が無駄になってしまうだろうなって。それもあってなかなか練習を始められなかったので、黄檗山から帰ってくるまで約1か月自転車に乗っていませんでした。帰った直後は久留米でナイターを開催していたので、練習できたのは直前の1日だけ。(予選1、予選2は連勝で)そんな中でもなんとか頑張って戦えていたかなとも思うのですが、2日間走って、圧倒的に脚力が落ちているなと強く感じました。自転車も踏めていないし進んでいかない。調子に関しても自分でも悪いのはわかったし、見ている方も「調子悪そうだな」って思ったんじゃないでしょうか。(4着だった決勝は)そういうのもあって、普段なら仕掛けられていたポイントでも“今の自分じゃいけないな”と思ってしまい厳しい結果になりました。
ーー久しぶりにレースを走ってみて、気持ちに変化はありましたか。
少しずつではあるんですが、「練習を頑張ろう」という気持ちがだんだん出てきました。
ーー11月は7日からの玉野を走って、競輪祭(女子王座戦)に向かう日程になっていますね。
練習をしっかり頑張って、玉野では完全優勝できるくらいまで脚を戻したいです。そしてそこからさらに追い込んで、納得のいく状態で競輪祭を迎えられればと思っています。
ーー「気持ちの回復と整理」は、しっかりできたとみていいですか。
はい。今は気持ちもだいぶ前向きになってきましたので。充電期間中にいろいろ自分と向き合えましたし、決して無駄な時間ではなかったと思っています。
ーーでは、5泊6日の黄檗山についてうかがいます。まず率直な感想を教えてください。
いや〜、キツかった、ですね(苦笑)。
ーーキツかったポイントはいろいろあると思いますが具体的には。
普段は絶対にしないような生活を5泊6日もしていたので…。まず6日間も携帯を取り上げられるだけでキツいのに、座禅だったり掃除をやったり。あと食事も、麦ごはんとお味噌汁と他に一品だけとか。しかもその一品というのが肉とか魚じゃなくて「切り干し大根」「ひじき」「なすのお浸し」とかそういうのでした。2キロ減ったんですけど、痩せたというよりは筋肉が落ちてしまった分だと思います。
ーーお寺の朝はかなり早いのでは?
5時起床でした(苦笑)。私は朝が苦手な方なので…。それもかなりしんどかったですね。
ーー早起きの習慣はつきましたか。
終わってからは今まで通りの生活リズムに戻りました(笑)。
ーーもう黄檗山には二度と行きたくない?
しっかりとかなりキツい罰を受けたので。もう行きたくないし、行かないように反省しました。(罰を受けるきっかけとなったスタート牽制は)勝つための手段でもあるので『もう絶対にしない』とは言い切れませんが、極力しないように気を付けたいと思います。本当にキツいので(苦笑)。
児玉碧衣
福岡県大野城市出身、108期生のガールズ選手。2015年に松戸競輪場でレースデビュー、初勝利。2018年8月にはガールズケイリンコレクションいわき平ステージ・ガールズドリームレースでビッグレースの初優勝を経験し、同年11月のガールズグランプリトライアルレースの優勝してグランプリの出場権を得た。初出場でガールズケイリングランプリ2018のタイトルを獲得すると、2019年、2020年も優勝し、グランプリ史上初の3連覇を達成。3年連続で賞金女王となった。好きなアーティストは倖田來未。