2023/08/20(日) 23:07
第66回オールスター競輪G1(最終日)
【ここまでの開催レポート】
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アルテミス賞
ドリームレース
8月15日から激戦が繰り広げられてきた第66回オールスター競輪は、本日最終日を迎えた。
昨年に続いて西武園競輪を舞台に、初日から猛暑の中、多くのファンが訪れ、灼熱のレースに声援を送った。
シリーズは、世界選手権のケイリン種目で銅メダルを獲得した中野慎詞や太田海也がナショナルチームで鍛えた力を存分に発揮して新風を巻き起こす中、二次予選ではS級S班の郡司浩平や守澤太志などが勝ち上がりを逃して波乱の予感が漂った。
そして、4日目のシャイニングスター賞では5選手が巻き込まれる落車のアクシデントで、脇本雄太と松浦悠士が戦線離脱するという大波乱となった。
この混戦シリーズを抜け出して躍動したのは、カマシ、捲りで持ち味を発揮した犬伏湧也や山田庸平、強い気持ちを取り戻した吉田拓矢と地元の武藤龍生。隙のない走りの清水裕友や眞杉匠で、S班から決勝に残ったのは平原康多とシャイニングの落車に巻き込まれた古性優作の2名のみとなった。
関東ラインが吉田を先頭にした4車結束で注目を集めた決勝は、先行した吉田の番手から捲りで抜け出した眞杉匠が、後続を引き離して1着ゴール。初のG1制覇を成し遂げた。
【最終日・11R=オールスター競輪G1決勝】
1/平原康多(SS・埼玉87期)
2/犬伏湧也(S1・徳島119期)
3/山田庸平(S1・佐賀94期)
4/吉田拓矢(S1・茨城107期)
5/古性優作(SS・大阪100期)
6/武藤龍生(S1・埼玉98期)
7/清水裕友(S1・山口105期)
8/松本貴治(S1・愛媛111期)
9/眞杉匠(S1・栃木113期)
【レース展開】
誘導以下、4吉田-9眞杉-1平原-6武藤、5古性、7清水-3山田、2犬伏-8松本で周回。まず犬伏が上昇を試みるが、赤板で吉田が突っ張って関東ラインが主導権を握っていく。犬伏は再び8番手で、吉田がペースを上げ、隊列変わらずに打鐘を通過。最終HSでは6番手の清水が捲りを打つと、眞杉は最終1センター付近から番手捲り。清水には平原がけん制して、番手は両者の並走となる。抜け出した眞杉は、リードを広げて直線に向くと、そのまま歓喜のG1初優勝のゴール。2番手で平原、志水の争いが続く中、4コーナーでうまくコースを突いて抜け出した古性が2着、関東4番手回りだった武藤が3着に入線した。
なお、吉田(9着入線)は暴走により失格となった。
【オールスター競輪G1=決勝結果】
2車単9-5 1,010円(2番人気)
3連単9-5-6 5,880円(12番人気)
決まり手:捲り-差し
優勝/眞杉匠(S1・栃木113期)
今回成績/5着・1着・2着・1着・1着
次走出場予定/立川G3(9月7日~10日)
ラインに感謝しかないです。しかも、(吉田)拓矢さんが失格になってしまいましたし……。昨日は全然、眠れなくて、ゴールした瞬間は夢のようでした。正直、最初の1周は余裕がなくて付いてくだけ。ホームに帰ってきてから、余裕が出てきたので、後ろを見たら来ていたので、タテに踏ませてもらいました。拓矢さんが長い距離を仕掛けてくれていたので、(最終1センターから)目一杯に。前に行ってからは、一切、後ろを見る余裕はなく、ガムシャラにゴール線をめがけて踏んでいました。
今回は、2日連続の番手戦で、吉田(拓矢、有希)兄弟に世話になりっきりで、これから恩返しをしていかないといけないなと思います。
タイトルを獲りたいとは言ってはいましたが、実際に取れるのか?というところが大きかったです。一昨日のシャイニングスター賞に関しても、力の差が凄くあるのは分かっているので。グランプリが確定しましたが、そこでもしっかり戦えるように練習したいと思いますし、グランプリに連続して乗れるように、底上げしていかないといけないと思います。
次は自力でタイトルを獲りたいです。現S級S班との力の差を埋めて、しっかり戦えるように頑張るしかないですし、1人でも多く関東の選手がグランプリに乗れるように、ラインの先頭で、引っ張っていきたいと思います。
おかげさまで2年連続オリオン賞を走らせてもらっていますが、自分のレーススタイルで勝ち上がれていないので、この結果に満足することなく、積極的に自分らしいレースでこれからも戦って行けるように頑張りたいです。
\オールスター競輪G1(最終日)注目選手ピックアップ/
【最終日3R=S級特選】
「さらに上の力強いさを手に入れる」
1着:北井佑季(S1・神奈川119期)
比較的脚を使わずに前に出させてくれたのかなと思います。結果的にゴールまで、和田(健太郎)さんと伏見(俊昭)さんが持っているので、ペース配分は良かったですね。すんなり前に出させず、脚を使わせる形を取ってくる戦いが増えていて、僕は難しい位置にいます。戦法の幅というよりは、思い切りの良さが自分の良さだと思うので、(強さでねじ伏せるよう)一山越えられたらいいですね。G1に来れば、初日7着でレベルが違う。常に1番上を意識して、やっていく必要があると思います。
【最終日4R=S級特選】
「気持ちを切り替え頑張ります」
2着:森田優弥(S2・埼玉113期)
ゴール前はだいぶバテバテでした、末脚がなかったですね。ゴールした瞬間、「終わっちゃったな」と、いう感じで、凄く悔しい開催でした。でも、これで終わりではないので、気持ちを切り替えて頑張りたいです。
【最終日6R=S級優秀】
「先行選手の気持ちが分かるからこそ」
1着:深谷知広(S1・静岡96期)
(レース後に)根田(空史)さんがスイッチが入ったと言っていました。力強い先行でした。先行選手に残ってもらいたいのと、ワンツーがしたい思いがあるし、今日は3番手に(松坂)洋平さんがついていたこともあったり、(最終BS)後ろに控えているのが凄くスピードのあるメンバーだったので、思い切って番手から出ました。少しずつ勉強をして、先行選手を残していけるような走りがしたいと思います。今年はG1ごとに目標を定めてやっていますが、今のままでは厳しいので、色々と考えてやっていきたいです。(P-Navi編集部)