川口オートG1(準決勝戦)レポート

2023/07/16(日) 23:55

川口オートG1(準決勝戦)レポート

2023年7月16日 川口オート

川口市制施行90周年
G1第47回 日刊スポーツ キューポラ杯(4日目)

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【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
キューポラ杯準決勝戦9レース
10線からは3・丸山智史がスタート決めて、0mハンデの1・梅内幹雄を叩いて先手を奪取する。7・鈴木宏和も好発進を決めて2番手に付け、8・黒川京介が3番手で機を狙う。鈴木は3周回2コーナーで丸山をかわして先頭に立と、2番手に丸山、3番手に黒川の態勢で周回を重ねていく。鈴木はリードを広げて、押し切り1着ゴール。黒川がゴール前で外から差を詰めるが、丸山が2着に粘りこんだ。

鈴木宏和
1着/鈴木宏和(浜松32期)
競走タイム3.395
競走車名:ナアーモ
ランク:S20
今節の成績:1着・1着・2着・1着
G1優勝:0回

7月に入り、山陽、川口の普通開催で連続優勝。その勢いそのままに、今節も3勝を上げる快進撃。やや不安視していた十八番のスタートも、「ミッションをオーバーホールして」切れ味を取り戻した。エンジンはもちろん「凄く良い」評価だが、あとはタイヤ探しに着手する。ここまで幾度となくチャンスがありながら、雨に泣かされたりの不運も重なって、記念タイトルには届いていない。優勝戦の予報は晴れ。「記念を獲りたい」。その思いを胸に、5枠から渾身の速攻劇を見せるか。

丸山智史
2着/丸山智史(山陽31期)
競走タイム3.402
競走車名:ジェシカ
ランク:A39
今節の成績:4着・3着・3着・2着
G1優勝:1回(21年山陽:令和グランドチャンピオンカップ)

準決勝戦はスタートから好展開に持ち込んで、最後も接戦をものにしてG1優出を手にした。G1レースの優出は、21年に地元で初優勝した21年の令和グランドチャンピオンカップ以来。勝ち星こそないがエンジン堅調で、優勝戦も「このままで」挑む。準決勝戦同様に、優勝戦は3号車。「最近の中ではスタートは着れています」。再びの好ダッシュから、2回目の戴冠へ。

9Rレース結果

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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
キューポラ杯準決勝戦10レース
スタート後に6・小林瑞季が落車(自落)して、バイクが走路上に残ったため、競走不成立に。
規定により11レースからは、上位の8号車(金子大輔)と7号車(高橋貢)が優勝戦に勝ち上がりとなった。

金子大輔
金子大輔(浜松29期)
競走車名:サンクチュアリ
ランク:S12
今節の成績:1着・5着・3着・不成立
G1優勝:5回(18年飯塚:開設記念レース)

不成立によりマシンの手応えはつかみきれないままではあるが、グレードレースに限れば、6月伊勢崎のG2稲妻賞からの連続優出となった。今節は初日こそ攻め鋭く1着スタートも、二次予選、準々決勝戦と前を捕えきれずに終わっているだけに、どう策を練ってくるか。優勝戦は10mハンデ7人並びの大外・8号車から、5年ぶり6回目のG1優勝を狙う。

高橋貢
高橋貢(伊勢崎期)
競走車名:Rウルフ
ランク:S4
今節の成績:3着・1着・2着・不成立
G1優勝:28回(21年飯塚:開設記念レース)

金子同様に、不成立により準決勝戦10レースの上位選手として勝ち上がり権利を獲得した。今節は3走とも掲示板入りの安定感で、準決勝戦も試走3.30のメンバー中、抜けた一番時計をマークしていた。G1は2021年の飯塚以来、優勝には届いていないが、これまでに積み上げてきた優勝28回は史上タイ記録(同じく28回は飯塚将光さん=引退)。単独トップへ、レジェンドが新たな記録の更新に挑む。

10Rレース結果

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【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
キューポラ杯準決勝戦11レース
スタートは0mハンデの1・高石光将が残す。10mハンデからは4・上和田拓海が好発進を決めて、2番手に付ける。7・永井大介も大外から好スタートを決めたかに、2・石本圭耶の煽りもあり、序盤は5番手に。高石がハイピッチで逃げて、ピタリと上和田が続く展開。追い上げる永井は4周回目に3番手の5・鈴木清をかわして、抜け出した2人を追う。高石はそのまま後続をシャットアウトして1着。永井も逆転を狙うが、上和田が抑え切り2着。

高石光将
1着/高石光将(川口28期)
競走タイム3.410
競走車名:チビサウザー
ランク:A186
今節の成績:1着・4着・1着・1着
G1優勝:0回

3日目の準々決勝戦からハンデが重化したが、それもどこ吹く風。準決勝戦もスタートから6周回を逃げきって、今節3勝目&キューポラ杯は2年連続3回目の優勝戦進出を果たした。「相性がいいので、もしかしたらと思っていました」とニヤリ。今年6月にはナイトレースで悲願の初優勝も達成。そこからエンジンは「高位安定」が続いており、今節も「触っていない」とのこと。優勝戦も単独0mハンデからレースを作って、一気の地元タイトル初奪取をもくろむ。

上和田拓海
2着/上和田拓海(川口34期)
競走タイム3.402
競走車名:ノリック
ランク:A4
今節の成績:5着・4着・1着・2着
G1優勝:0回

今年2月の開設記念グランプリレースでも準決勝戦3着など惜敗が続いていたが、ついにG1準決勝戦の壁を破った。「初めてのG1優出なので、素直に嬉しいです」と笑顔を見せた。序盤から2番手に付けたものの「なかなか高石さんに追いつけず。永井さんが来たので、抑えて走りました」。グレードレース優出は2021年のG2若獅子杯以来2回目。高いポテンシャルは周知の通りで、準決勝戦と同じく4枠から「初めてのG1は厳しいと思うが、精一杯頑張る」の意気込みで、G1初優出・初優勝に挑む。

11Rレース結果

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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
キューポラ杯準決勝戦12レース
10mオープン戦。7枠からトップスタートを決めた7・佐藤摩弥が内枠を飲み込んで先制。レースの主導権を握ると、そのままリードを広げて1着ゴール。最内からスタートを決めた1・早船歩が2番手で続き、2着に粘りこむ。3着は最終周回で3・桝崎陽介をかわした8・中村雅人が入線した。

佐藤摩弥
1着/佐藤摩弥(川口31期)
競走タイム3.383
競走車名:Pタン3
ランク:S14
今節の成績:2着・5着・2着・1着
G1優勝:0回

「自分でもビックリしました」というほどの切れ味鋭いスタートで、レースを一気に掌握した。「フライングかと思ったくらい」攻めたスタートで今節の初勝利。そして、これが通算300勝のメモリアル達成だった。グレードレースはG2川口記念、チャリロト杯G2ミッドナイトCCから3節連続の優出。そしてG1は12回目の優出を決めた。もちろん期待されるのは、女子レーサー初となる「G1制覇」の偉業。「乗り味が気になるので、もう少し上積みを狙います。タイヤも低いので別のものを」と、優勝戦に向けて、万全の態勢を整えていく。
「チャンスはあると思います」。6枠から再びスタートを決めて、また新たな記録の扉を開くか。

早船歩
2着/早船歩(川口27期)
競走タイム3.402
競走車名:エレンシア
ランク:A61
今節の成績:6着・1着・2着・2着
G1優勝:1回(05年船橋:黒潮杯争奪戦)

「久々のレースで信じられません」。4月に落車を喫して、約3カ月ぶりの復帰戦だった今節。初日こそ6着も、2日目からはオール連対で、いきなりのG1優出までたどり着いた。準決勝戦は10mオープンの1枠で「スタートで先に行こうと思った」ものの、「その上を(佐藤に)行かれましたね」と苦笑い。G1優出自体も2020年5月浜松のゴールデンレース以来だった。「復帰戦でまさか。無欲で頑張ります」。次は約18年ぶり2回目のG1優勝の快挙を目指す。

12Rレース結果

※G1優勝回数の( )は直近の優勝開催

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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回4,100m 
1/高石光将(川口28期)0m
2/早船歩(川口27期)10m
3/丸山智史(山陽31期)10m
4/上和田拓海(川口34期)10m
5/鈴木宏和(浜松32期)10m
6/佐藤摩弥(川口31期)10m
7/高橋貢(伊勢崎22期)10m
8/金子大輔(浜松29期)10m

優勝戦は1・高石が0mで、2・早船から8・金子までの7名が10mで並ぶハンデ構成となった。
やはり注目は準決勝戦で通算300勝を達成した6・佐藤摩弥だろう。準決勝同様に鋭いスタートを決めて、早々に抜け出す展開に持ち込めば、女子レーサー初のG1制覇の瞬間が訪れる可能性も。
また、今節も好調維持する5・鈴木宏和も、G1初優勝のビッグチャンス。今節3勝をあげており、切れ味を取り戻したスタート速攻から悲願のG1初優勝も手にするか。
他にも大会相性の良い高石、復帰初戦でG1優出の早船、G1初優出の上和田拓海、G1最多優勝記録更新がかかる高橋など見どころが満載だ。
そして、ここまで良走路で展開している今シリーズ。気になる最終日の予報も「晴れ」。しかも、日中は37度近くまで気温が上がり、ナイターの時間帯も30度近い予報が出ている。4日目も暑く、第1レースは走路温度が56度でスタートし、最終レースは気温31度、走路温度37度だった。日中の高温を受けて、最終レースの時間帯に走路コンディションがどう変化していくかも要チェックだろう。


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【G1キューポラ杯・プレイバック】
22年7月=優勝:早川清太郎
21年8月=優勝:鈴木圭一郎
20年8月=優勝:早川清太郎
18年7月=優勝:永井大介(P-Navi編集部)

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