2022/04/30(土) 20:24
第41回SGオールスター・オートレース(5日目)
【9R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(良走路)
スタートは3・久門徹が先制して、逃げの展開に持ち込む。2番手には4・加賀谷建明、3番手には6・木村武之が続く。序盤はこの上位隊形で進み、4周回目に8・荒尾聡がインから捌いて木村を捕らえ3番手、7・早川清太郎も4番手まで浮上する。6周回3コーナーでは早川が荒尾をかわして3番手に上がり、前の2人を追う。3車の上位争いは、最終周回で加賀谷が久門を捲り切って1着。ゴール前で早川が僅かに久門をかわして2着に入線した。
1着/加賀谷建明(川口27期)競走タイム3.404
競走車名:ビッグボス
ランク:S19
今節の成績:3着・3着・3着・1着・1着
SG優勝回数:0回
SG優出回数:4回目(2018年10月浜松:全日本選抜以来)
最終周回で久門徹を捲りで捕らえて1着。「エンジンは強めだったけど、久門さんが巧かった」と振り返るが、晴雨を問わず、今節はオール掲示板入りの安定感で4回目のSG優出。最終日は雨の可能性も残っており、「てるてる坊主を逆さまにして作ろうかな?」と冗談まじりに語る。もちろんエンジン状態は初日から良いので、「晴れでも頑張る」の意気込み。3枠からスタート集中で、一気のSG戴冠を目指す。
2着/早川清太郎(伊勢崎29期)競走タイム3.406
競走車名:シナモン
ランク:S5
今節の成績:5着・3着・2着・6着・2着
SG優勝回数:0回
SG優出回数:15回目(2021年11月浜松:日本選手権以来)
スタートは浮かせて立ち遅れてしまったが、真骨頂ともいえる追い脚で上昇。「諦めないで走りました」とゴール前に逆転を決める2着で、優出切符を手にした。SGの優勝戦はこれで15回目。「エンジンは悪くない」状態で、優勝戦は7枠になったが、再び強烈な追い脚で、念願のSG初制覇を手にするか。
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【10R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(良走路)
スタートで3・吉原恭佑が飛び出す。2番手に5・篠原睦、3番手に7・高橋貢で、8・永井大介も序盤は中団に付ける。2周回1コーナーで篠原が吉原を抜いて先頭に立つ。高橋貢も吉原をかわして2番手に上がるが、吉原も再度逆転を狙う。両者の争いを永井がまとめてかわして2番手に一気浮上。永井は抜け出した篠原との車間を詰めると、5周回目に捕らえて1着ゴール。高橋も追うが、篠原が2着に粘った。
1着/永井大介(川口25期)競走タイム3.389
競走車名:ダビド・ビジャ
ランク:S4
今節の成績:4着・1着・1着・2着・1着
通算SG優勝回数:15回(2018年12月川口:スーパースター王座決定戦)
持ち前のスピードを発揮して早め先頭に立ち、今節3勝目を挙げた。エンジンも「トルクがあって力強い」と好評価。3日目の練習で落車した影響で、スタートの切れに関しては再調整を試みる。タイヤも準決勝戦で使用したものが10周回だと厳しく、晴れ用を改めて探す。優勝戦の選択順位は1番目で、1枠を選択。ダブルグランドスラマーが約3年半ぶりのSG制覇に王手。
2着/篠原睦(飯塚26期)競走タイム3.409
競走車名:チャージ
ランク:S16
今節の成績:2着・2着・3着・5着・2着
通算SG優勝回数:1回(2021年8月伊勢崎:オートレースグランプリ)
準決勝戦は好スタートからレースを作り、永井大介には交わされたものの、しっかりと2着をキープ。勝ち星こそないものの、ここまで4度の掲示板入りで、エンジンは「自分なりに良い」状況。優勝戦は6枠となったが、悲願を達成した昨年のグランプリに続く、2回目のSG戴冠を目指す。
※通算SG優勝回数の( )は直近のSG優勝開催
【11R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(良走路)
1周回3コーナーで0mハンデの1・篠崎実を2・佐藤裕二、5・有吉辰也が抜き、10線大外からカマした8・鈴木圭一郎も1周回目で3番手の好位置につける。3周回目に有吉が佐藤をかわして先頭に立つと、鈴木も続いて2番手に上がる。鈴木は6周回目に有吉のインに入って首位奪取。抜け出した鈴木が後続との差を広げて1着、7・中村雅人も追い上げるが、2着には有吉が入った。
1着/鈴木圭一郎(浜松32期)競走タイム3.382
競走車名:カルマS5K
ランク:S2
今節の成績:6着・2着・1着・4着・1着
通算SG優勝回数:10回(2021年11月浜松:日本選手権)
1着でロッカーに戻ってくると、まずは安どの表情を見せた。ここまでの動きは「優出できる感じではなかった」ものの、立て直して良化傾向。優勝戦の枠番は2番目の選択で、今回は2枠に入った。今開催ただ1人、オールスター連覇を狙える存在。今節は湿走路で苦戦が続いているだけに、晴れ希望ではあるが、また一つの偉業を達成するか期待は高まる。
2着/有吉辰也(飯塚25期)競走タイム3.389
競走車名:キックアス
ランク:S14
今節の成績:8着・6着・1着・1着・2着
通算SG優勝回数:3回(2012年2月山陽:全日本選抜)
今節の序盤戦は8着6着と低調だったが、セッティングとクランク交換が功を奏して一気に好転。エンジンの良化に比例するように、スタートの切れ味も増している。優勝戦は準決勝戦と同じ5枠で、再度のスタート攻勢を見せたいところ。SG制覇なら約10年ぶりの復活Vとなる。
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【12R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(良走路)
スタートは3・佐藤摩弥、6・黒川京介の川口両者が飛び出すも、5・丹村飛竜が2車抜きを決めて1周回で先頭に立つ。5番手から8・青山周平は追い上げるも、2周回3コーナーでインに入ったところで3車が落車のアクシデント。青山は逃げる丹村を追って、6周回目に捕らえて先頭ゴールを果たすが、審議の結果は反妨。それぞれ繰り上がって、丹村が1着、2着に2・高宗良次、4・浦田信輔が3着で、3連単は83万円台の高配当決着となった。
1着/丹村飛竜(山陽29期)競走タイム3.367
競走車名:ヒシャカク
ランク:S21
今節の成績:1着・3着・1着・7着・1着
SG優勝回数:0回
SG優出回数:5回目(2019年11月飯塚:日本選手権)
スタートから好位につけて、早め抜け出しに成功。「スタートは遅れたわけではないが、黒川君が速かった」。今年は10連勝、浜松G1優勝、山陽ミッドG2優勝しており「良い流れで走れています」と快進撃を振り返る。SG優出は今回で5回目、オールスターは2019年浜松で優勝戦3着がある。勢いそのままに、SG初制覇のチャンスを掴むか。
2着/高宗良次(飯塚32期)競走タイム3.421
競走車名:ビーバップ2
ランク:A80
今節の成績:3着・8着・1着・3着・2着
SG優勝回数:0回
SG優出回数:初
落車アクシデントがあり道中は5番手になったが、前で争う田村治郎、浦田信輔の両者を逆転すると、繰り上がりで2着。「最後まであきらめずに良かった」と、初めてのSG準決勝戦を突破して、初のSG優勝戦まで駒を進めた。8番目選択で8枠になったが、「精一杯頑張るだけ」。初の10周回・SG優勝戦でどんなレースを見せるか。
※通算SG優勝回数の( )は直近のSG優勝開催
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【最終日・12R=優勝戦】
*10周回 5,100m ※0mオープン戦
1/永井大介(川口25期)1番目
2/鈴木圭一郎(浜松32期)2番目
3/加賀谷建明(川口27期)3番目
4/丹村飛竜(山陽29期)4番目
5/有吉辰也(飯塚25期)5番目
6/篠原睦(飯塚26期)6番目
7/早川清太郎(伊勢崎29期)7番目
8/高宗良次(飯塚32期)8番目
初の6日制で開催されている今年のオールスター・オートレース。
晴あり、雨あり、走路コンディションが目まぐるしく変わるシリーズとなったが、良走路で争われた準決勝戦の激戦を勝ち抜いたファイナリスト8選手が決定した。
優勝戦は0mオープン。枠番は、準決勝1着選手の今節得点上位順→準決勝2着選手の今節得点上位順で選択し、得点が同じ場合はランク上位が優先される。1番目の選択となった永井大介が1枠を選ぶと、次の鈴木が2枠、加賀谷が3枠と、選択の順番通りに内枠から埋まっていった。
気になる最終日の天候だが、30日20時現在の天気予報では、曇りのち雨。降雨は夜からになりそうだが、注意は必要だろう。
今開催が2022年のオートレースSG開幕戦。3月の特別G1プレミアムカップが2日目以降中止となったため、年末のスーパースター王座決定戦トライアルのポイント争いも、今回からスタートとなる。
鈴木圭一郎がオールスター連覇を決めるのか、永井大介をはじめ実力者が力を見せつけるのか。SG初優勝に挑む4名の動向にも注目だろう。
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川口オートの直近レースレポート
G1開設記念グランプリレース(2022年2月)
優勝者:小林瑞季
SGスーパースター王座決定戦(2021年12月)
優勝者:青山周平
G1キューポラ杯(2021年8月)
優勝者:鈴木圭一郎
SGオールスター・オートレース(2021年4月)
優勝者:鈴木圭一郎
G1開設記念グランプリレース(2021年3月)
優勝者:有吉辰也
SGスーパースター王座決定戦(2020年12月)
優勝者:青山周平
G1キューポラ杯(2020年8月)
優勝者:早川清太郎
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オールスター・オートレースの過去レポート
第40回・川口(2021年4月)
優勝者:鈴木圭一郎
第39回・飯塚(2020年4月)
優勝者:荒尾聡
第36回・川口(2017年5月)
優勝者:鈴木圭一郎(P-Navi編集部)