昨年の前半は大暴れした阿部将大。別府記念、高知記念、函館GIIIをかっさらい全国に名を売った。しかし、昨年の後半から勢いは失速し、110点を超えていた点数が今では106点ちょっとに落ち着いている。

「去年の一番良かった頃に比べたら明らかに練習量は落ちています」理由は明確。本人も分かっている。

「競輪は大事だけど、家族ももちろん大事。嫁さんだけに子育てを任せるわけにいかないので。でも、そこを言い訳にしたくない。超一流の選手でも、子育てをしながら成績を残している人はいる。今は色々聞いたり試したりして少しずつ良くなるようにやっています」

　競輪選手であると同時に一人の父親でもある。家に帰れば待っている家族がいる。トップの成績を残しながら家事をこなすというのは想像しただけで大変に思える。

「今年は親王牌も競輪祭も出られないので来年の権利を獲ることから。GIに出るところからですね。キレはまだまだだけど、少しずつ良くなっている感じはある」

　ぜひとも完全復活して九州を引っ張って行ってほしい選手だ。(アオケイ・石濱記者)