2018/06/24 (日) 15:39
オートレーサーにとって、日々の食事はレースに関連していて、かなりのウェートを占める。ボートレーサーほどではないが、やはり、体重管理は重要だ。ランク上位に60kgを超える選手は少ない。休養明けの選手からは「まずは体重を落としたい」という声がよく聞かれる。
そんな中でも食事を楽しむ。3期連続ランク1位の鈴木圭一郎(浜松32期)は2年くらい前からカレーライスにハマっている。レース場の食堂ではほぼ毎日食べているし、外食でもカレーライスに夢中だ。遠征先となると、浜松ならばナンセンター、九州ならMINAによく足を運ぶ。トッピングはせずにキーマカレー、ナン、チーズナンを頼むという。
「チーズナンはナンセンターが美味しい。初めての店では必ずキーマカレーを注文します。それでお店の感じが分かるような気がします」
川口では昼にナシゴレンをチョイス。69歳の大ベテラン・篠崎実(川口9期)と一緒に食べる。その他にもハマっているのが、山口名物のかわらそば。熱した瓦の上に茶そばと錦糸卵、豚肉などの具材を乗せて、温かいつゆで食べる。「すごくおいしい」と、大満足の表情を浮かべる。山陽オートの食堂では1節に1回程度は出る特別メニューだったのだが、それを定番にしたのはサトマヤこと佐藤摩弥(川口31期)だ。「毎日、食べたい」という熱烈リクエストと想いが届いて、レギュラーメニューとなった。
「食べるのが大好き」、そう公言するサトマヤはもつ鍋にもハマっている。飯塚オート遠征時、帰りの飛行機に乗る前に食べることが多い。
「福岡は美味しいものがたくさん。せっかくなので、もつなべは味噌がいいですね」
イベント出演も多く、各地の名物に舌鼓を打つ。前検日の前日には片野利沙(川口32期)と食事をしてトークを楽しむ。
かわらそば以外にも各レース場の食事は楽しみ。サトマヤは「色々とメニューが違うし、美味しいものが多い」
体重は毎日、体重計に乗ってチェックする。「3食はちゃんと食べるし、減量はしていない」が、増えると自然に食べる量が減り、45kg前後をキープしている。
レース場の食堂と言えば、浜松オート場には「やまうラーメン」というメニューがある。山浦博幸(浜松29期)が頼んだ一品で、山浦の名前から命名。食堂側が「これはいける」と、採用を決めた。固めの麵にカレーが乗ったもので、一定の人気がある。
オートレーサーには料理好きも多く、ダブルグランドスラマーの永井大介(川口25期)は本格派だ。例えば、野菜炒めは具材、調味料などの選択を色々と試し、キクラゲを入れたり、XOジャンを使ったり。味に深みの出るニンニクは必ず入れる。火加減にもこだわり、炒める時間にも気を配るそうだ。
味噌汁は味噌とダシが決め手とか。山陽オートに遠征中に美味しい味噌を見つけ、取り寄せて使っている。豆腐にかけるバンバンジー風のタレにもチャレンジ。
「何を作ろうかなと、考えるのが楽しい」
ビールを飲みながら料理をするのが大好きとのこと。野球のナイターシーズンは料理+ビール+テレビ観戦で「楽しさが倍増」と、笑う。
サトマヤも料理はするが、「野菜炒め、しょうが焼きとか、炒め物を作ります。簡単なものですね」とのこと。時々、お菓子作りにもチャレンジして、アップルパイを作ったりするようだ。
サトマヤと同じく女子選手である藤本梨恵(伊勢崎32期)の趣味は釣り。釣った魚をその場でさばいて食べる。
「寒ビラメは最高、脂が乗っていて本当に美味しい」
85cm超のヒラメをゲットしたこともあるそうだ。
食事は選手にとって、最高のリラックスタイム。オンとオフの切り替えをして、緊張感満点のレースに挑んでいる。
天野記者
Perfecta Naviのオートレースライター。