2022/08/28(日) 20:00 0 2
28日から青森競輪場にてミッドナイトの「Gamboo杯(FII)」が開催されます。青森のバンクは直線が約58.9mと長めの400mバンクで、直線で様相がガラリ一変して波乱になりやすいイメージがあります。力が拮抗しているレースでは、インを突けるなど混戦に強いタイプを狙いたくなるコースです。
19年7月から21年12月の期間に行われた7車立て以下のレースに関して、バック(B)を取った選手の中で1着を取ったのは約37%でした。しかし、これを青森競輪場に限ると約32%まで下がります。
また決まり手に関して見てみても、1着を取った選手の決まり手が「差」だった割合は。全競輪場だと約41%でしたが、青森競輪場に限ると約46%でした。
全体的な傾向との比較では、青森競輪場では差しが決まりやすいと言えそうです。
差しがよく決まるということは、脚質が「追」の選手が比較的多く活躍するのではないかという仮説が立てられます。それが正しいのか見ていきましょう。
19年7月から21年12月の期間に行われた7車立て以下のレースに関して、連対した選手のうち、脚質が「逃」だった選手の割合は約38%、「追」だった選手の割合は約36%でした。
対して、青森競輪場に限ると、連対した選手のうち脚質が「逃」だった選手の割合は約38%、「追」だった選手の割合も約38%でした。これは全体のデータと比較して確かな違いがあるとは言えず、「脚質が「追」の選手が比較的多く活躍する」という仮説は正しくないようです。
(注)なおこの数値は、あくまで連対した選手のうちの割合であり、「逃」の選手の38%が連対したということを表してはいないので誤解しないよう注意してください。
それでは、ここまでの分析から新たにどのような仮説が立てられるでしょうか。「差しが決まりやすい」、かつ「脚質の割合はあまり違いがない」という点から推察するに、青森では捲り追い込みのような戦法が他場より決まりやすいのではないかと、大河原は考えます。すなわち、先行一本のような自力タイプより、自在性のある選手が台頭しやすいということです。これは冒頭で述べたイメージとも合致します。
データ分析の内容も踏まえて注目したい選手を2名あげます。
・関根健太郎選手
一人目は関根選手です。前期までS級だったように、そもそもA級に入れば脚力が上位であること、自力選手としてはインを突くような器用なこともできる自在タイプであることの2点が注目理由です。
・新井剛央選手
最近に関しては成績が平行線であり、かつ今回は病気欠場明けということで半信半疑な面もありますが、脚質が青森と合っていると思えるため取り上げます。展開ありきではありますが、決勝に進むだけの力は健在です。