佐藤慎太郎が苦しい胸の内を語ってくれた。

「ここにいる8人全員と連係している。これは俺の競輪人生にとって財産だし、マーク屋として誇らしい。スター選手ばかりで、今の競輪界を支えているメンバー。決めるにも本当に心苦しかった」。

　だが、最後は平原康多の後ろに決めた。

「地元いわき平ダービーの決勝も、平原は俺の事も考えて走ってくれた。決勝でも行ってもらった事があるし、あのクラスの選手は普通、決勝だと先行しづらい。そう言う男気のある走りをやってもらっているし、彼の地元戦だし、援護したい気持ちもあった。こう言う競輪らしい関係性、新しいファンは分かってくれるかな」。

　続けて「SNSの発信は競輪界にとって大切だと思っている。だけど、こうしてドリームレースに選んで貰えたのは車券に絡んでいるからだと思う。単に人気投票ではないし、常に3着以内に入る事は意識している」。

　一緒にいた守澤太志とのツーショットをお願いすると「来月、守澤の地元で青森記念がある。俺は邪魔だから蹴飛ばされた(笑)」と、いつものブラックジョークで締め括ってくれた。(町田洋一)