2021/04/07(水) 07:00 0 7
S級S班として不動の地位を築いた、ホームバンクのエース・郡司浩平が全日本選抜(読売新聞社杯全日本選抜競輪)に続いて栄冠を勝ち取る。構えたり、勝ちにこだわり過ぎず、ロングスパートをいとわない自力のスタイルが郡司の持ち味。引退した父親(郡司盛夫)譲りの“漢字の競輪”を身上としており、南関のラインに貢献してきた。現状の立場で後ろを引き出すわけには行かず、今後早めのスパートは深谷知広の前を回った時に限定される。今節は自力を基本に、松井宏佑と青野将大が勝ち上がった時は前を任せる。この桜花賞は68周年、70周年と2度優勝している。郡司の番手は松谷秀幸が有力。GIIIは3度の優勝と“ビッグ戦線”でも活躍しており、郡司がワンテンポ早い仕掛けだと逆転がある。
今節は郡司の他にS班の選手は清水裕友と佐藤慎太郎が参戦。特に清水は松阪ウィナーズカップを盟友・松浦悠士の力を借りて優勝しており、来月の京王閣ダービー(日本選手権競輪)でも期待されている。泣きのコメントが消えて風格が出てきており、昨年とは違う一面を見せている。番手は同県山口の桑原大志。清水と開催が一緒になると桑原はいつも以上に気持ちが入っている。
佐藤慎太郎は、年齢的な面があるのかやや調子落ち。全日本選抜(読売新聞社杯全日本選抜競輪)の二次予選で新山響平の番手を回り、ハコ4着。あの屈辱を晴らす為にも、今シリーズは新山ときっちり決めるだろう。本人も調子落ちは自覚しているが、不屈の底力に期待したい。
近畿は古性優作、南修二の大阪コンビで、別線にとっては強敵になる。古性の良いところは、レースの強引さだけでなく、詰まったら早めでも行くスタイル。南の勝負師の走りは、今更、語る必要もないだろう。
九州は、ナショナルチームに加入して更にパワーアップした山崎賢人と北津留翼が2枚看板。山崎も北津留も気持ちの優しい選手だが、破壊力は抜群。北津留のレースはファンも相手選手も読めないし“名物選手”として定着している。7車のレースで自信を取り戻し、それが9車のレースにも繋がってきた。
やや地味な存在だが地元・神奈川の小原太樹は忘れてはいけない選手。この大会では絶対的な強さを見せており、2017年は郡司浩平の2着、2018年は記念初制覇を決めている。