2021/04/02(金) 11:00 0 3
前場所の高知FII。連勝で勝ち上がり、2回目の優勝が見えていた決勝戦前日の夜。西島叶子は宿舎で目にした、BSで放送された奥井迪の特集番組が心に響いた。
「何が何でも優勝したいと思っていたけど、選手になる前から尊敬していた奥井さんの番組をやっていたんです。奥井さんが児玉(碧衣)さんに負けたけど、『負けても、すっきりとするレースができた』と話していたんです。それを見て『先行して脚をつくらなきゃ』と思って。結果は3着で優勝はできなかったけど、自分から仕掛けてやりたいレースができた。収穫がありました」
昨年末の12月27日、松阪でデビュー初優勝。「師匠(東矢昇太)に、『今年こそ初優勝します!』と年賀状に書いて、送ってしまったんですよ! その後に、まさか優勝できるなんて」と、ほほえましいエピソードも。
次走は、4月18日に西武園競輪場で開催される単発レースの「フレッシュクイーン」に参戦。「そこにつながる走りができれば」の思いで、今節の初日も積極策に打って出た。
「初優勝がまくりだったので、それで先行から逃げてしまっていた。どうしてもまくりの方に逃げてしまっていたんです。これではダメ。奥井さんも、逃げて逃げて、脚をつくっていった。奥井さんに認めてもらえるような先行がしたいです!」
目先の結果にこだわらず、さらに強くなるためにいばらの道を選択した。原点に返った姿勢が、彼女にとって必ずプラスになるであろう。残り2日間も、勇猛果敢に風を切る。(netkeirin特派員)