2022/06/16(木) 18:45 0 2
4分戦の攻防はカマシ、まくりのタイプが多く、どのラインが先行するかが焦点だった。出渋る若手たちの動きを見るや、渡邉はちゅうちょせずに打鐘から飛び出した。
「佐々木(悠葵)君が下げて一気にカマシに来るあの形の先行が強いのは知っていたので、彼を見る前に自分から仕掛けたら合った感じでした」と若手をねじ伏せるロング先行で主導権をにぎった。「長島君を合わせる感じもあったし、先行基本にいい流れでレースを作れた。1着は隅田(洋介)君だったけど、長島君の後ろだったし本来は自力選手だから伸びたようなもの。(自分は)逃げて3着ならいいでしょう」と心地よく汗をぬぐった。
今年の8月には39歳を迎え、ベテランの域に入ったが「俺なんてまだまだ若手ですよ」と苦笑いする。それは北日本のGI戦線における自力選手の層の薄さを表現している。
今シリーズ、北の自力選手で年下は飯野祐太、新山響平、新田祐大の3人だけ。と、言っても飯野は37歳とたった1つしか違わない。43歳の山崎芳仁や39歳の小松崎大地がえっさ、えっさと自力を繰り出しているのが現状だ。ただ、佐藤慎太郎と守澤太志のS班2人を軸に追込陣の層が分厚いのは自力選手にとっては大きな強み。高橋晋也あたりが一気にブレイクすればGI戦線ではもうワンランク、北日本の存在感が増してくるはずだ。(netkeirin特派員)