16年7月のデビューからもうすぐ５年。7月から初めてS級に昇格する吉田篤史が、初日特選2連勝中と好調モードだ。

　「前期からスピードを意識した練習をやって、その成果が出ていると思う。S級ではトップスピードがなかったら通用しない。もう少し先行したい気持ちもあるけど、現状は得意のまくりが多くなっていますね」。

　今期もS級点を確保できそうな勢い。「2期続けて取ることが当面の目標」と話すだけに、ここまでは順調だ。

　デビュー前は海上自衛隊に属し、呉と舞鶴で6年働いた。競輪選手になったきっかけは、向日町競輪場の愛好会で自転車に乗ったことだそうだ。
「S級が決まって、練習のモチベーションも上がっている。同期と比べたら早い出世ではないけど、やっと上の舞台で戦える。楽しみです。これからも気を抜かず、盛り上がっている奈良支部の一員として頑張りたい」

　三谷3兄弟や中井兄弟の活躍ですっかり強豪支部となった奈良支部に、新たに、楽しみなS級戦士が生まれようとしている。(netkeirin特派員)