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【前橋競輪・ミッドナイト】栗本尚宗「早く親父を楽にしてあげないと」

2021/03/28(日) 19:01 0 2

前橋競輪ミッドナイト「WIN TICKET杯(FII)」が29日開幕する。A級初日9Rを走る栗本尚宗に話を聞いた。

中央大学卒業の学士レーサーでもある栗本尚宗。引退した父親の栗本啓志は勝負強いマーカーだった

 僕らみたいに長く記者をやっていると、2世選手に引退した父親の近況を聞きたくなる。

 栗本尚宗の父親の啓志さん(62期)は俗に言う「クレージーマーカー」だった。昭和の競輪と今の競輪は違うし、当時の最高の褒め言葉である。

「親父は僕の為に3年、弟の為に3年、毎日朝練習に付き合ってくれた。ケガも多かったし、僕らの面倒を見るのに精神的に疲れてしまったのかも。それで、まだやれる状況だったけど、引退しました。成田空港で外国人専用のハイヤーの運転手をやっていたけど、コロナ禍で仕事が激減。それで工場で荷物の仕分けとかやっているけど、毎日大変みたいです」。

 中央大学を卒業しているインテリレーサーだが「実は大学の奨学金を借りていたので、その返済が大変で。大学時代はひとり暮らしで、その生活費も親に迷惑をかけている。それで今は実家にいるけど、家に入れるお金も少なくて(苦笑)。もっと稼いで、親に楽をさせないと」。

 父親の啓志さんに、早くS級で走っている姿を見せるのが、なによりの親孝行になる。(町田洋一)

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