2022/06/02(木) 19:15 0 8
4日から取手競輪場で「水戸黄門賞(GIII)」が開幕する。開催の見所を町田洋一氏に伺った。
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今節の注目は何と言っても吉田拓矢と吉田有希の兄弟連係が実現するかだ。もちろん、勝ち上がりの段階では一緒にならない。S班の拓矢の決勝進出は決まったも同然だが、弟の有希が決勝に這い上がってこれるかが問題になる。この兄弟の性格は真逆で、拓矢は寡黙で真面目。有希の話の面白さは定評があり、吉本のお笑い芸人以上の存在。しかも、アスリート体型の拓矢に対して、有希はメタボ気味のポッチャリ体型と言うのも愛敬があって憎めない。
他にS班は松浦悠士、佐藤慎太郎、宿口陽一の名前が入っている。
松浦は3年前の記念の覇者であり、バンクとの相性も抜群。2月の全日本選抜も準優勝と結果を残した。5月の日本選手権では勝ち上がりに失敗しているが、宇都宮記念、佐世保全プロと安定した成績を残している。次の高松宮記念杯に向けて、更に脚をアップさせたい。中国地区に強い機動型は不在だが、全日本選抜の決勝で連係した太田竜馬や、石原颯の四国の若手は目標に出来る。
新田祐大の負傷欠場は痛いが、佐藤慎太郎はグランプリ出場が当確。この時期で決めており、精神的なゆとりも大きい。全く衰えていないし、逆に進化している。全国の自力選手がラインだし、番組マンも、売り上げを考えて、そこは配慮するだろう。
赤パンツが重荷になっている宿口陽一は、今が正念場。関東のビッグレースだし、最低でも決勝には進出したい。吉田拓矢をマークする形になるし責任重大だ。
地元は大将格の武田豊樹が精神的な支柱になり、吉澤純平、芦澤大輔、杉森輝大、朝倉智仁の名前が入っている。武田が復活のVなら、ドラマになるし、その光景は見てみたい。男・芦澤も普段以上の気合だ。
南関は自在に戦法をチェンジした和田真久留にS班の経験もある和田健太郎がアシスト。
中部、近畿、九州は劣勢で、関東勢から大挙、決勝進出者が出そう。
最終日にはA級のレインボーカップファイナルが行われる。3着までに入ると、次期S級の権利が得られる。7月からもA級なのは橋本瑠偉と台和紀の2人で勝負駆けになる。関東からは他に小原唯志と寺沼将彦がおり、上手く連係して小原が前で人情味のあるレースになりそうだ。