伊藤は「もうPIST6も6回目だから慣れてきていますね。それに走るごとに部品を換えて試していたので、そこも噛み合ってきたのも大きい。最初の頃は決勝に乗れていなかったけど、今なら決勝に乗る自信はあります」と物語るように、前回参加時のファーストクォーター ラウンド3では自転車メーカーをルックに換えていたが、今回は「ルックに換えてもセッティングを一から出さないといけなかったので、それだったらかなりセッティングが出ていたブリヂストンに戻した方がいいかと思って。最近はルックとか海外車が流行っているけど、やっぱり俺は国産車が好き(笑)」と自転車を以前使っていた物に戻した事も教えてくれた。

　そんな伊藤は只今、連続完全優勝中。PIST6では前人未踏の3連続優勝の期待もかかるが「それを達成する権利があるなら、頑張りたい」と意欲的。

　優勝回数で言えば伊藤と同期の山田義彦も、今までPIST6では2回の優勝、しかも優出も外しておらず抜群の実績を残している。その山田の話を伊藤に振ると「山田君とはプライベートでも仲が良いし、一緒に合宿も行ったりしているんですよ。そんな山田と真剣勝負ができるのは楽しみ。山田はミスター大ギヤと呼ばれているみたいだね。俺も山田から大ギヤを使うのを誘われたけど、俺には重すぎる。そこは今のスタイルでスピードを出していきたい。もちろん山田にはPIST6で負けられない」と山田がミスター大ギヤなら、伊藤はミスタースピードとして名乗りを上げる構えか。

　そんな伊藤のインタビュー中に噂をすれば何とやらで、その山田が近寄ってきて「決勝で戦いましょう」と声を掛けてくると、伊藤も「おう！」と力強く応じる。 PIST6で活躍する92期同期の優勝争いをやはり見てみたい。(アオケイ・渡辺記者)

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