「ゴールした後も優勝した実感がなくて、今インタビューを受けていてもまだ実感が湧かないんですよ」と表彰式を終えた後の優勝者インタビューの序盤では鈴木は少々戸惑い気味だった。

　ただ決勝レースを振り返っている最中は「勝ち上がり戦でしっかり長めの距離を踏んでいたので、決勝でも残り3周を切ったら、どこからでも行ってやるぞという気持ちがあったのが良かったんだと思います。だから勝負所を逃さずにしっかり仕掛けていけましたね。それに(スタート枠順が)1コースだった石井(洋輝)君が最後方に下がってくれたおかげで、道中は自分が(5番手から)4番手に繰り上がったのも良かった。道中の位置取りが大切なPIST6での1車繰り上がりは大きいですよ」と、自分の走りには満足していた様子で徐々に硬かった表情にも笑みが含まれてきた。

「本当にすべての面で自分に向いてくれた。PIST6で3回目にして初の決勝進出で優勝までできたんだから。しかも地元戦だから最高ですよ。この地元戦で良い流れを引き寄せられました」とインタビュー後半には喜びを爆発。

　今後に弾みをつけた鈴木の次走は函館記念(14日初日)に出走予定。「記念っていう大きい舞台に向けて、最高の結果を今回出せたのも良かった」と、次も“やってくれる”予感を漂わせていた(アオケイ・渡辺記者)

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