赤板過ぎの1センターで目標の太田竜馬が落車するアクシデントが発生。それでも香川雄介はまったく動じることなく、黒沢征治-松谷秀幸ラインの3番手にスイッチした。しれっとした動きは、最初からその位置にいたかのような自然な振る舞いだった。

「思わず『あっ！』っと声が出たけど、間に合わなくて太田が落車した。けど、ちょうど黒沢ラインの後ろがあった。黒沢の力が抜けているし、太田がいない以上はここが本線だと直感的に思いました」と冷静沈着、とりわけ騒ぐことではなかった。

　3角からは外へ車を持ち出してタテ攻撃に打ってでた。「内の山口(泰生)君が復活しそうだったし、松谷が内へ降りていたので外を踏んだ。今回から使う新車は3番手から黒沢を抜けたのでいい感じですね！ っていうか展開がよかった(笑)」。

　展開は最悪だったはずだが、それすらも感じさせない。キレキレのプレーは大胆不敵で、あっぱれだった。(netkeirin特派員)