2022/05/01(日) 17:00 0 6
5月3〜8日にいわき平競輪場で「日本選手権競輪(GI、通称・競輪ダービー)」が開催される。今節の見所を町田洋一氏に伺った。
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いよいよ、ゴールデンウイークに一番格式が高く、選手も一番モチベーションが高い日本選手権競輪がやってくる。
賞金もアップされ優勝が7100万円。準優勝が3500万円、3着でも2400万円あり、グランプリ出場の賞金加算に大きく影響する。
もちろん、誰もが考える優勝候補の筆頭は脇本雄太だ。このバンクとも相性が良く、2018年のオールスター競輪で美酒を味わっている。
「東京五輪がマックスで、もうあの状態には戻らない」と公言しているが、レベルの高い話だし、腰の強い痛みも消えたようだ。
昨年のオールスターでは古性優作に差されたが、僅かの差。この近畿2人の牙城は崩れそうもない。古性は直前の武雄記念を欠場したが、2月の全日本選抜の優勝でグランプリ出場を決めており、気持ちのゆとりがある。
今年に入り、奈良記念、宇都宮ウイナーズカップでワッキーとの連係が決まっていないが、確実にワッキーの調子が上がっている。仕事をして、微差で差す! これが仕事人・古性のテーマかもしれない。
武雄記念の動きを見ると、村上義弘と稲川翔の動きが戻っている。精神的な支柱の村上兄弟がいるか、いないかは大きな差がある。それが現代の地区対抗競輪だ。
新田祐大(※)、佐藤慎太郎、成田和也の地元トリオも連日暴れたい。慎太郎先生の怪我も軽傷で、揺るぎない自信を持って走る。雀士の滝沢和典さんとの、当サイトの対談も好評だった。
新田は2段駆けが得意とは言えず、新山響平の勝ち上がりより、自分でやった方が結果が出そうだ。今年も昨年と大きな勢力図の変化はなかった。
松浦悠士と清水裕友の中国ゴールデンコンビ、深谷知広を使った時の郡司浩平、吉田拓矢ら若手を育てながら走っている平原康多と確実に決勝に乗ってきそう。
清水裕友が体調不良で欠場明けだが、松浦悠士は元気一杯だし、ダービー連覇を狙ってくる。
浅井康太は山口拳矢の仕掛け次第。ヤマケンはミッドナイト直後の開催だが、疲れはない様子。この2人はビッグレースで結果を出していないが、相性バッチリに急変する可能性もある。特選から3着以内に入りゴールデンレーサー賞で準決勝フリーパスが一番良い流れ。
2次予選組は準決勝に行けるのが1着と2着、3着は4人しか行けないので、この時点で不利になるのが特色のひとつだ。
3日目にはガールズケイリンコレクションが行われる。優勝候補の断トツ人気は児玉碧衣。
ナショナルチーム組が不在で自分の仕掛けをやれそうだ。石井寛子は宇都宮のコレクションで優勝。相変わらずのレース巧者ぶりを魅せている。逃げの組み立ては徹底先行の尾方真生で姉弟子の児玉を不発にさせる能力は持っている。
【追記:2022年5月2日】
(※)新田祐大選手は2日、(前検日の)指定練習中のアクシデントにより今節は欠場。