2022/03/08(火) 21:00 0 9
激闘の名古屋記念が終わり中3日。同じ中部シリーズのGIIIが、ここ大垣競輪場の舞台で行われる。名古屋記念は眞杉匠の記念初Vだったが、今回も多くのドラマが見られそうだ。
まずS班は郡司浩平、平原康多、守澤太志の3名が参戦。これに地元大垣のエース・山口拳矢が立ち向かう図式だ。
安定感では郡司浩平が一番で、今節のシリーズリーダーに推したい。
全日本選抜では準決で敗退。ただ、準決は後ろが同県の自力選手2人と言う責任感から早めに発進。そこを一気に太田竜馬と松浦悠士に捲られてしまったが、脚負けでなく展開負け。全体を通して4日間、内容の濃い走りをやっており、今年に入ってからも、そつなく走っている。今回は前を任せる選手が不在で自力勝負になる。
平原康多も好スタートを切っている。地元大宮記念で優勝し、全日本選抜でも決勝進出。枠負け、初手の位置取り負けで、決勝は凡走したが、勝ち上がりの段階では存在感を常に魅せていた。関東の後輩、佐々木悠葵、森田優弥、黒沢征治に目標を絞る。佐々木と森田が追加で入ったのは大きく、“関東シリーズ”になる予感もある。
守澤太志は波に乗れていない近況。今年も絶対、赤パンを死守の気持ちで走っているが、空回りしている。全日本選抜の落車失格は、マーク屋としての気持ちは分かるがやり過ぎた。今後、もっと冷静な立ち回りが必要になってくるだろう。北日本の自力選手が山崎芳仁と飯野祐太だけであり、郡司浩平とのタッグも考えられる。
山口拳矢は地元の期待を一身に背負う。2月は斡旋停止で全日本選抜に出場出来なかったが、今大会、次の宇都宮ウイナーズカップに向けて完璧に仕上げている模様。地元戦には絶対の自信を持っており、昨年の大垣で行われたルーキーチャンピオンで優勝し、岐阜バンクでも共同通信社杯を制している。アシストするのは小兵だがガッツのある忍者の坂口晃輔だ。
近畿は高松記念を古性優作に乗り制した山田久徳が争覇級。長年、近畿のラインのために貢献した走りが、報われつつある。
中四国はビッグネームが不在で松本貴治が中心。
九州は園田匠が欠場で戦力的に見劣るが、高知GIIIを制した阿部将大は面白い存在。超地脚だが、これから九州のラインのために貢献していく。
地元からは他に徹底先行の竹内雄作、捲り屋の長尾拳太がS1メンバー。2班からは地元中部のドン・山口富生、谷田泰平、売り出し中の橋本優己の名前が入っている。(町田洋一)