2022/02/28(月) 10:00 0 4
PIST6 Championship ZERO・ラウンド9の決勝が27日に行われ、毎回優勝候補に推されながら失格などで足踏みが続いた伊藤信が4度目の参戦で見事に初優勝を飾った。
27日10Rでは「伊藤(信)さんと藤井(昭吾)さんと同じ実業団チームの岩井商会レーシングに所属」していると言う徳田匠が勝利し、徳田は「僕が場を温めておいたので、どちらかが優勝して欲しいですね」とエールを送っていた。
そのエールも受けながら優勝した伊藤信は「準決までは自分のオッズを見ても、ここまで緊張しなかったんですけどね。決勝はさすがに怖くてオッズを確認できませんでしたよ。ただ場内のアナウンスで人気にはなっているんだろうなっていうのは分かっていましたけど」と緊張感に包まれていたことを告白。
とはいえ競輪を走る時と表情が違う。普段はそこまで笑顔を見せない男だが、PIST6では自然と表情が崩れる。
「競輪だとラインがあって、前団の選手のブロックとかが来るから避ける準備もしながら仕掛けないといけない。その分、一歩目から全力で踏み込めないんですよね。どうしても恐る恐るという感じの踏み込みになってしまうからストレスというかスッキリした感じで踏み込んでいけない。でも、PIST6は違う。ブロックがないから落車のリスクも少ないし、一歩目から全力で踏み込めるんですよ。
本当に自分の力を出し切ることができるので気持ち良い。僕以外の選手もレース後は生き生きしている感じでしょ。やっぱり全力を出せているから勝っても負けてもスッキリしているんだと思う。自分は後方からの仕掛けが多いから、その点は尚更感じますね」と力強く語ってくれた。
そして滑らかな口調はまだ続き「今回は山田義彦が居ないから優勝できたのかも。鬼の居ぬ間にってやつですよ。やっと自分も優勝できたし、また山田と対戦して真のチャンピオンを決めたいですね。今回の優勝賞金でまた新しい自転車を購入するので更に自分も強化していきますよ」と挑戦状を叩きつけた。
この92期同期の直接対決を早く見たいと思うのは僕だけではないだろう。(アオケイ・渡辺記者)