2022/02/27(日) 12:30 0 2
玉野競輪場が新しく生まれ変わった。ミッドナイト競輪では、前検日情報とイー新聞特設サイトが開設され、玉野競輪場の公式ホームページに掲載される。今回は、地元選手にスポットを当てる、前検日情報の内容をお伝えしたい。
まさか、こんなに壮大な計画が実現するとは思っていなかった。
最初に聞いた時は、まだチャリロトが玉野競輪場と包括委託する前だから、5、6年前だろうか。新しいリゾートホテルを競輪場に建てて、街とも一体化。それが本当に実行されて、改修が始まったのが1年半前。もう老害記者の54歳になると、いつ病気になってもおかしくないし、人よりエッジが効いた仕事をやっているので、いつ消えるか分からない。それでも、新しい玉野競輪場を見るまでは、闘い頑張ろうと思ってきた。
こうして夢がかなったし、次の目標は、再度チャリロトが手がける広島競輪場の再生計画。それまでは難しそうなので、とりあえず、夏のサマーナイトの開催までは、この業界にしがみつこう。A主さんと一緒に、晩年は、売店でタバコやお菓子を売り、宿直の管理人になり、裏の瀬戸内の海で休日には釣り糸を垂れる人生は最高だろう。
この新たな玉野のオープニング開催に、超目玉が追加で斡旋された。中野慎詞と共に競輪選手養成所を早期卒業した地元の121期、太田海也だ。デビューしてあっさり9連勝して特別昇班。これが特別昇班して最初のレースだ。
太田海也は「1月からナショナルチームに加入したので普段は伊豆のベロドロームでトレーニングをやっている。昨年の全日本選手権で鎖骨を骨折したけど、逆に強くなった気がした。チャレンジを9連勝して特別昇班したけど、まだ通過点。今回も完全優勝を目指して頑張りたい」。
普段はケイリンの練習をやっているが、競走になると競輪をやっている。「後ろを気遣うと言うより、長い距離を踏む事を意識している。そうすれば、自然と後ろは付いて来やすいと思う」。3月26日から玉野記念が開催されるが、それまでに9連勝すれば、出場出来る可能性もある。「もちろん、走りたいですけど、日程的に無理でしょうね(笑)」。礼儀正しいアスリートだし、滝澤所長が、早期卒業を認めた理由がここにも分かる。
このコーナーは地元選手を基本的に取り上げているが、最初に登場するのは1レースの坂本智哉。良い時はショート捲りもあり、穴を出すベテランだった。「前期は70点を確保出来たけど、今期はあまり良くない。阿部龍也君を信頼して。予選だけど、メンバーはきつくないし、そこは楽しみですね」。
2レースは59歳だが意気揚々としている谷尾佳昭。娘さんは、歌手で玉野競輪のバックミュージックにもなっているので有名だ。「昭和、平成、令和と、選手をやれているのは幸せな事。こんなに立派な競輪場で走れるとは思っていなかった。佐古雅俊さんには、かなわないけど、それなりに力走を見せられたら良いね」。
3レースは新鋭の大槇大介が登場。師匠はS級で活躍している友定祐己だ。「バンクにも入るし師匠と一緒に練習をやる事もある。2場所前の松山が初優勝だった。次の高松の予選も1着だったけど二日目から中止。そこで完全優勝して、今回、特別昇班を決めるのが理想だった」。
5レースは先行職人の野見泰要。39歳になったが、主導権を取った時は強靱に逃げを打つ。「前検日に急な欠場者が出て、予備から正選手に繰り上がった。元々、補充が入ると思っていたので走る準備はやっていた。2車で外枠だから厳しいけど、見せ場は作っていきたい。オレの戦法と脚質では太田海也君と一緒にならないよね。一生の思い出にしたかったけど(笑)」。
7レースは野上竜太。内容が良いレースはやれているが、結果が出ているとは言えない。「練習は高校と大学の2個上の先輩の奥村諭志さん。大学は鹿児島の鹿屋体育大学でした。奥村さんは在校1位だし、高知、広島と完全優勝。乗れているし自分も刺激を受けている。練習では、いつも引きずり回されています。地元は2班に上がってからは決勝に乗れていない。だけど、チャレンジでは2回優勝しているので苦手意識はないですね」。
9レースの特選では城戸俊潔と小川巧が登場。
城戸は「高井流星さんが骨折で早めに欠場届を出していた。だから太田海也君が追加に入る予感はあった。準決は小川巧さんと一緒だと思う。決勝なら番手を回れそうだし、準決が一番の勝負になると思う。優勝は遠のいたけど準優勝ならある。いや、差せば優勝があるかも(笑)。S級では負け癖が付いていたけど、A級に落ちてから2回優勝。人の後ろも慣れてきたので問題ない。脚を試す意味でも、初日は長い距離をもがきたいですね。地元はS級に上がる前だから1年半前に完全優勝している」。
小川は「養成所に入る前に太田君は見た事がある。とんでもない選手が出て来たと思ったよ。ナショナルチームの子だし、ダッシュが半端ではない。昔は、スパーンと行く選手の後ろは好きだったけど段々と年を取るにつれてきつくなってきた。太田君の事より、まずは城戸君だね。城戸君もダッシュは良いし、そこは気をつけて」。