2022/02/15(火) 16:30 0 6
取手競輪場で20日から開催される「読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)」の注目選手とみどころを町田洋一記者に伺った。
5年ぶりに取手競輪場にGIの全日本選抜競輪が戻ってくる。
当時とトップ選手の図式は大きく変わっていない。地元のビッグネーム・武田豊樹や脇本雄太の不在は残念だが、今年最初の特別競輪として大物選手達が集まってきた。
まずは今年の記念の優勝者を振り返ってみたい。
ただ、“個”の力と言うより、上位選手達の対戦は、“ラインの力”が大きく影響している。完全に地区対抗戦だ。
郡司も根田空史を使っての2段駆け、平原は2段駆け、3段駆けみたいなレースだった。ハラケンの優勝も取鳥雄吾と清水裕友が立役者だったし、奈良記念の松浦は中四国5車での結束だった。あの世界のワッキーでも、この作戦には太刀打ち出来なかった。今年の安定度は郡司浩平が一番あり、昨年のチャンピオンだ。大敗するレースは少なく、深谷知広が勝ち上がってくれば鬼に金棒だ。
地元の吉田拓矢はプレッシャーとの戦いになるが、直前の奈良記念では怪我の影響が全くなかった。平原康多の引っ張り役ではないし、勝つレースに徹して、関東の機動型と同乗なら番手を回る。その平原も、今年は良いスタートを切った。
北日本は佐藤慎太郎がタフネスぶりを発揮している。静岡記念で優勝し、全国の競輪場が地元戦で、地区に関係なくラインを組んでいる。批判はあるが、これも慎太郎の人間性だ。新田祐大、新山響平と好連係を決めたい。
中部は山口拳矢の名前がなく、浅井康太が孤軍奮闘状態。奈良記念で古性優作の番手を回ったし、今後は積極的に近畿地区とラインを組む。近畿は古性優作が抜けた存在だが、やはりワッキー不在は痛い。野原雅也と寺崎浩平のデキがカギを握ってくる。
中四国は松浦悠士と清水裕友が今年も引っ張って行くが、先行選手のレベルが高くなり、地区として一番厚みがある。取鳥雄吾、町田太我、太田竜馬は長い距離を踏め、捲り一発屋の原田研太朗も無双状態だ。何より、小倉竜二の精神的な支柱も大きい。九州は若手も育ってきたが、北津留翼、中川誠一郎、荒井崇博の中年自力選手に目が行ってしまう。