前橋競輪の正統派実況の平山信一アナは、他の公営競技も実況できるマルチの才能。この正統派という語彙に、多少の違和感があるが、今回は、これで押し通す。

　平山アナは気象庁に10年勤め、それからアナウンサーの道に進んだ。
「気象庁を辞めて、当時、西馬込に住んでいたから花月園競輪場に行くようになり競輪を覚えてしまった。女房は小児科医をやっているから、家では主夫をやっていた。だけど、働かないとまずいと思い、実況アナに急に興味を持って。それからラジオ日経のアナウンサースクールに行き、アナウンサー事務所に所属。2007年からオートの実況をやり、2008年にいわき平競輪場で初の競輪の実況。その二節目のレースで全員失格というレースも経験した。前橋競輪の実況をやってからは、もう11年です。オートとボートレースの実況は出来るけど、カタカナを話すのが苦手だから競馬は無理でした」。

　実況、MC、アシスタントの育成と活動範囲は広いが、趣味も多彩で有名。大相撲のマス席での観戦、千葉ロッテでは年間ボックスシートの購入、グルメであったりと超セレブ。大学生の息子さんは一人暮らしで、現在は美人の奥さんと猫3匹との生活。
　今後の目標は？の問いに「若い人を育てたい。競輪実況アナでも自分の年齢で下から4番目ぐらい。若いファンもそうだし、若いアナもいないと業界が活性化しないので」。
　夢が多く、その才能からも今後の活動に期待したい。(町田洋一)