ヤンググランプリ2021展望

　若手選手9名が対戦する単発レースのヤンググランプリ。毎年KEIRINグランプリの前日にあたる12月29日に開催されている一戦。

　9月の共同通信杯で優勝し、デビュー最速でGII優勝記録を更新した山口拳矢、泗水杯争奪戦で記念初優勝を11月に飾った坂井洋も出走を予定している。未来のスター候補が揃っており、グランプリ同様に楽しみな一戦となりそうだ。

　今年は2018年以来の静岡競輪場での開催となる。特徴としては400mバンクで直線は56.4mと平均的なコース形態で、カントはやや緩めとなっている。ただ、風の影響もあって捲りも比較的届きやすいので、当日の風の状況については不規則ながら注意すべきポイントと言えるだろう。風を読み切ってどのポジションの選手が一番有利に働くのか、展開と交えて予測出来れば的中にかなり近づくに違いない。

ヤンググランプリイチオシ選手紹介

【グランプリでも有力の松浦が認めた逸材】
町田太我
　前回の広島ピースカップの時にも取り上げたが、117期デビューでインターハイや国体でも好成績を収めた期待の逸材。地元の記念で松浦選手とワンツーを決める走りは非常に心強く、オールスター、競輪祭と大舞台を経験しこれからが楽しみな存在である。とにかく徹底先行が魅力のタイプで、同型を捌いてスピードの違いで押し切るレースを見せることが出来るのか注目の選手だ。

【全日本を制した逸材がヤングのチャンピオンを目指す】
小原佑太
　今回出場する寺崎選手と同様にナショナルチームの強化選手に指定されており、2021年の全日本選手権の男子ケイリンで優勝するなど今勢いに乗っているホープである。記念にも度々登場しており、まだまだ実績面では劣るが2024年のパリはもちろんのことこれから伸び盛り。ただ、現時点での完成度の部分で少し気になるところもあるので、記念で好走歴のある選手にどこまで食い下がれるかだろう。

【補欠でKEIRINグランプリ出場叶わずも脅威的なスピードスター】
山口拳矢
　KEIRINグランプリの補欠繰り上げが24日の17時の影響もあってまだ正式には決まっていないものの、現時点ではヤンググランプリ参戦が濃厚でこの選手の動向次第でレースの難易度が変わりそうである。今年の9月の共同通信杯では単騎で前を捉える猛烈な脚とバンクレコードを叩き出しており、ヤングの枠に収まらない爆発力は類を見ないものがある。将来のスター候補生最有力候補の一人だけに、捲り一撃で大注目の選手と言えるだろう。

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