2021/12/27(月) 11:30 0 1
夕刊フジ記者として競輪予想歴は30年以上の大ベテランでウマい車券の予想家である秋田麻子記者が30日のKEIRINグランプリの見解を公開!
優勝賞金は1億330万円(副賞含む)。いつの間にか1億円超えが当たり前になっている。そしてこの賞金額は公営競技最高額でもある。
(実質国営とする中央競馬を除く)、優勝で2億円超えを果たせるのは松浦悠士、郡司浩平、平原康多、古性優作の4人。中でも賞金ランキング1位の松浦は年間獲得賞金額の最高記録(2018年・三谷竜生2億5531万3千円)を更新することもできるし、松浦自身もそれは意識している。
プロスポーツ選手で年間獲得額1億円を初めて超えたのはミスター競輪こと中野浩一氏。マイナー競技である競輪にスポットライトが当たった瞬間だ。しかし、現在では仮に松浦が約2億7000万円を稼いでも野球の最高額に遠く及ばない。
今のワタシにできることは競輪選手の賞金が少しでも高くなるように車券を買うだけ。グランプリの車券はハズれても悔いのない今年一年の思いを託せる選手から買うことにしている(いや当てる気もマンマンですが)。
今回出場の9選手を見て一番ドラマがあったなと思うのは平原康多。6月GI高松宮記念杯は直前の練習中に落車し、左肘を骨折したため欠場した。そこで「平原さんのいないGIなんて初めて」と言っていた練習仲間の宿口が優勝の大金星。「静岡にスーツで応援に行くよ」とまだグランプリ出場権利のなかった平原はジョーク混じりのコメントを出した。
平原さんを手ぶらで帰すわけにいはいかない…じゃなくて、平原さんがいないグランプリなんてとばかりに周囲は奮闘したに違いない。平原は吉田拓矢のアシストもあり、寛仁親王牌で優勝し、グランプリ出場を決めた。そしてラストの競輪祭準決勝で4着と敗退した時、3着で決勝に進んだ吉田に「オマエが乗ってくれてよかった」と声をかけた。その時吉田は「絶対、優勝しなくては」と思ったという。
吉田は優勝し、グランプリ出場を決め、関東が3人になったことで平原のグランプリ初優勝の可能性が高くなった。チャレンジすること12回目は神山雄一郎の16回に次ぐ出場回数。「今年が一番無欲な感じがしている」と肩の力がいい感じで抜けている。気は優しくて力持ち、老若男女のアイドル平原が悲願のGP初Vを狙う。
オールスターで脇本雄太を差し切ってニュータイトルホルダーとなった古性優作。BMXで培われたバランス感覚は驚異的だ。
加藤慎平氏も言ってたけどこれから自分の息子、娘を競輪選手にしたいと思ってる親御さんは幼少期からBMXをやらせるといいそうですよ。函館SNF準決勝で7番手から直線を縫うように進み1着入線(失格)したレースはぜひ見ていただきたい。
金髪でまるで韓流アイドルのような容姿で物腰もやわらかな守澤太志。思い出深いのは2014年に海で溺れる人を救い、翌年のJKA表彰式で表彰された時のこと。当時の会長に「君は何級の選手なの? 」と尋ねられた。SSとまではいかないまでもGI出場経験もあるS級選手だった守澤は怒るでもなく悲しむでもなくいつもどおりにこにこしていた。
しかし、競走となると熱い。SS入りを目前にした2020年末。岐阜FⅠ決勝で逃げ切り優勝を決めた時「何でオレに先行させるんだ! 」と若手自力型選手に怒りをあらわにしていたという。そして今回の骨折。
「痛みはあるけどなんとかします」とにっこりフトシスマイル。痛みを熱量でカバーしてほしい。レースは吉田が前受けから番手が競られないように全ツッパ。それを誰がまくるか、関東ラインが押し切るかになりそう。私の心は決まっている。前出3人の中の1人に。それはウマイ車券のワタシの予想でご確認を。
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他にも穴的中に定評のある競輪小僧や老舗競輪紙コンドルの武田社長の生予想など総勢10名以上のプロ予想家の厳選予想は必見です。