2021/12/25(土) 21:00 0 3
熊本市出身で、熊本競輪場の近所に住んでいたという米嶋恵介。競輪好きの父親の影響で「0歳から競輪場に通っていた」そうだ。競輪を好きになるのは自然な流れ。「今はない門司競輪場とか、いろいろな競輪場に行きました。」岡山で就職した際は「毎日、全レースを見ていました。競輪オタクです!」と胸を張るほどの競輪マニアだった米嶋だが、会社の同期に94期の岩本純の同級生がいたことで、人生が大きく変わった。
「岩本さんと食事する機会があって、『競輪選手、なれるよ』って言ってもらったんです。こっちは勝手になれないとあきらめていたんですけど。こんな体(身長161.5センチ)なので。でもなれて良かったです。やりたかった選手になれたし、やっただけ返ってきますからね」。
本格デビュー初戦の松坂ミッドナイトでいきなり完全V。その後も好成績を収めた。
「脚力はないけど、競輪の知識でカバーして成績を残せた感じ。選手の中では誰よりも競輪を知っていると思うし、選手の名前や戦法もほぼわかっている。性格的にも挑戦者の方が向いているんですけど、最初に結果を出しちゃったから、本命になることが多くなってしまった。自分も買っている時は穴党だったし、穴を開けるために競輪選手になったようなものなので。今回のレインボーは人気薄でしょう。どうせなら車番もヨーロッパ(4、6、8番車)が良かった。このメンバーでは脚力は1番ない。でも、そういう時こそ穴を出したい。たとえ後方からでもぶち込みたいですね。“穴の米嶋”を印象づけたい」。
穴党ファンが喜びそうなコメントも飛び出した。目標とする選手には「体格が似ている坂口晃輔さんですね。マーク屋が好きなので」と、輪界の忍び・坂口の名前を挙げた。米嶋にとって今回が2回目の番手戦。坂口のように、どこからともなく上位進出できるか。最後は、選手になったデメリットも聞いてみた。
「やっぱり車券を買えなくなったのと、外から見るカッコ良さを味わえなくなったのが悲しいです!」
車番は希望通りにはならなかったが、3番車は赤い勝負服。ファン目線で走れる岡山の小兵が、穴党ファンに1日遅れのクリスマスプレゼントを届けられるか。(netkeirin特派員)