2021/12/22(水) 08:00 0 6
石井貴子がKEIRINグランプリの前夜祭でなく、西武園競輪場にいることは本人やファンにとって残念なはず。たらればは良くないが、京王閣のコレクションで大怪我をしなければ、賞金はきちんと加算していたはずだ。選手生命を左右する様な重傷だったし、走れる喜びを感じている様子だが、どこか淋しそうな眼差しもあった。
「前回の松戸(楽天ケイドリームス杯)は準優勝。ケガをしてから優勝はないし、獲れるチャンスだったが間に合わなかった。西武園もデビュー戦で完全優勝して以来。その後に、1本あっせんがあったけど、海外遠征の直後で走ることが出来なかった。検車場の雰囲気を忘れていて迷子になりました」と珍しく、はにかんだ。
自分に厳しいアスリートとして有名だし、タレント化せず、まるでイチローみたいだ。調べたらデビュー戦の完全優勝は2014年の5月16日で山原さくらを捲りで仕留めている。間違いなく、今のガールズ競輪の隆盛を築いた立役者の一人。現場で話す時も、あのストイックさを見ると、こちらもピリピリして責任を感じる。(町田洋一)